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2008年4月

2008年4月30日 (水)

企業存続のための就業規則セミナー� 民事で勝てる就業規則?


民法の契約自由の原則の活用やその知識の重要性は前回述べました。最近の就業規則に関する書籍やセミナーでよく耳にするフレーズに「民事で勝てる就業規則」があります。

研究熱心で判例好きの社労士が好きそうなフレーズですが、要注意だと思います。過去の判例を重んじる余り、それを抽象化し、絶対視してしまう傾向があります。

就業規則作成に当たっても、法規の範囲を不要に広げて判例法においても必ず認められるところまで勝手に引き下がってしまうのです。もともと中小企業においては、労基法を守るのに汲々としている現状を考えますと、過大な負担を自ら課すものであり、問題です。

判例は、法規範には違いありませんが、具体的事件の個別判断に過ぎません。判例は裁判官を拘束するでしょうが、そもそも裁判所まで行くトラブルは稀なケースです。大多数の労務トラブルは現場で起こり現場で解決されています。

就業規則は、「どこに出しても大丈夫」といったレベルは必要とされないと思います。法律論で完勝する必要はなく、トラブル発生時に五分五分以上で相手方と対峙できれば、実務上、問題ありません。

まず、契約自由の立場から会社の必要とするルールを考え、最小限のリーガルチェックを行うことです。「これには○○社事件という判例があって・・・」とか、「この規定は認められない可能性がある」と言われても、補足説明としては親切かも知れませんが、どうしたら黒の規定がグレイになり白になるか検討する方が先だと思うのです。

契約自由の原則を主張するためには、就業規則が労働契約の規範と認められることが必要であり、そのためには「周知」が必須条件です。就業規則が金庫の奥に眠っているようでは論外ですが、周知だけでなく、一歩進めて「徹底」できるルールが望まれます。

企業存続のための就業規則セミナー� 就業規則に労基法は要らない?

2008年4月29日 (火)

社員に優しい会社トップ50


プレジデント2008.5.5号に「社員に優しい会社トップ50」という特集記事がありました。

低離職×短残業×有給消化の要素を偏差値化して、ランキングを行っています。

記事の分析によりますと、「業界トップ企業の余裕が高給・短残業を生む」そうです。

山武もなんと23位にランクされており、自動制御機器・業界トップ横河電機の3位には及ばないものの大健闘sign01です。

「辞めずにいたら今頃は?」と思うこともありますが、後悔を伴う様なことはありませんsmile

山武は、人に優しい会社であることは間違いないと思います。山武ハネウエル事件に象徴されるような労働組合との紛争を昇華し作り上げられたシステムには見るべきものがあります。残念ながら中小企業には中々応用できませんが。

メーカー独特の「勤労」というセクションのきめ細かい対応はそれまで勤務したノンバンク的労務管理にはなかったもので、当時は戸惑いもありましたが新鮮でもありました。

中高年の社員にも趣味人が多く、仕事以外にも自分を語れる方が多かったと思います。

ただ、社員に「易しい」会社にはならないよう願っています。これは老婆心でしたshock

自分が係わった企業が頑張っていることは素直に嬉しいものですね。山武は創業100年を超える企業ですが、私も来年の十周年に向けて頑張っていきたいと思いますsmile

2008年4月28日 (月)

企業存続のための就業規則セミナー� 就業規則に労基法は要らない?


就業規則だけでなく、労務管理において労働基準法(以下、「労基法」といいます。)の遵守は大原則ですが、それだけではよりよい差別化したものはできません。

雇用において、労基法は民法の特別法に当たるのですが、その目的は「労働者の保護」です。保護は自由経済のサブシステムとして機能するものであり、真に創造的な労務管理=長期的に差別化し競争力を維持できるものに資するとは考えられません。

就業規則を検討されるとき、手っ取り早い方法としてモデル就業規則などひな形を利用されるケースが多いと思いますが、問題が多いと言わざるを得ません。官製のものも含め市販されているモデル就業規則は、労基法、施行規則および行政通達から出来上がっているからです。

企業がその自由な活動を維持し従業員とWin−winの関係を築くには、保護法規や規制法規からの発想では駄目なのです。そこで一般法であるところの民法の出番になります。

民法の指導原理は
� 私的自治(契約自由)の原則
� 所有権絶対の原則
� 過失責任の原則 の三つです。

私的自治の原則とは、
「個人は社会生活において自己の意思に基づいて自由に契約を締結して私法関係を締結することができ、国家はこれにできるだけ干渉しない。」とするものです。

特別法たる労基法はその守備範囲が極めて狭く、雇用の多くの場面で一般法であるところの民法の指導原理が活かされてきます。企業の自由でダイナミックな活動を守るには、民法の知識が不可欠となるわけですが、それを活かした就業規則が少ないのが現状といえるでしょう。

十分な知識を持った方が作成しても、活用の方法を誤ると逆効果になり、「モデル就業規則の方がまし」の事態となることも考えられます。次回は、この点について、少々考えて行きたいと思います。

企業存続のための就業規則セミナー� 権利と義務は拮抗してこそ

2008年4月27日 (日)

ビールの季節は青い麦畑


じじの散歩道は、麦と稲の二毛作が一般的なようで、ビールが美味しい季節になると、青い麦が綺麗です。

日々、穂の大きさが変わり、グングン伸びていくのが分かります。これから麦秋に掛けて、季節を先取りにする麦畑は散歩道の大きな楽しみです。

空には鶯や雲雀の囀り、足下は蓮華、タンポポの花盛りで、ちょっとした「愛宕山」の風情です。

上方落語の愛宕山はこちらから
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9B%E5%AE%95%E5%B1%B1_(%E8%90%BD%E8%AA%9E)

「休みたいなら辞めろ」発言は言語道断!連合会長、日本電産社長を批判について


Yahoo! などのニュースでも配信されていますので、ご存じの方も多いと思いますが、概略は次の通りです。

連合(日本労働組合総連合会)の高木剛会長は2008年4月26日、東京都内で開かれたメーデー中央大会で、「休みたいなら辞めればよい」と発言したとされる日本電産の永守重信社長を強く批判した。高木会長は「言語道断。労働基準法が雇用主に何を求めていると思っているのか」と、同社長の姿勢を非難。大会に出席していた舛添要一厚労相は「きちんと調査する」と応じた。

詳細はこちら
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080426-00000003-jct-soci

日本電産株式会社の永守重信社長はいわゆる創業社長で、優れた技術を持つが経営不振に陥った企業を次々と買収し、子会社化して再建させることで知られています。

詳細はこちら
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B8%E5%AE%88%E9%87%8D%E4%BF%A1

誤解を恐れずにいいますと、連合的発想の延長線上には未来はないと思います。少なくとも連合の主張はサブシステムとして機能すべきと思います。

「賃金=単価×時間」の労働感が根底にある限り、経済として成り立たないし、創造性に結びつくとは思えません。

以前、ある社長室にこんな言葉が額に入れって飾ってありました。
「金のあるやつ金を出せ。智恵のあるやつ智恵を出せ。何もないやつ汗を出せ。」
なんて古い発想!と思ったのですが・・・。

実際に、生産性を上げることのできるような智恵を出せる人は非常に限られていて、一説によると日本に50万人程度とも言われています。非才かつ凡人の私などは、時間単位の投入量と現場改善みたいもので貢献しないと経済成長や競争力の向上には貢献できないのが現実ではないかと思います。

年間120日、三日に1回休みの世の中で、この上、有給休暇が20日以上、「満足した従業員」が創造的になったり、付加価値に貢献する保証はありません。

何でも横文字のワークライフバランスという和製英語の響きには感心しませんが、当然の考え方だと思います。良くないと思うのは、労働法制=規制強化の枠組みの中で、議論されていることです。

労働基準法や労働組合の世界で論議されるのではなく、経営や契約の自由の世界で論議されないと創造的な仕組みは生まれないと思います。創造的な経営者が、「ワークライフバランス」を主張するなら傾聴に値すると思いますし、経済的にも成り立つのでしょう。規制により組み込まれるのではなく、経営システムとして取り込まれる必要があるのです。

ひとつ言えることは、「ワークライフバランス」が活かされる経営システムには、「賃金≠単価×時間」の労働観が成り立ち、かつ生活基盤が保証されることが前提となるのでしょう。「世界でひとつだけの花」を具現化する究極の命題ですが・・・。

2008年4月26日 (土)

企業存続のための就業規則セミナー� 権利と義務は拮抗してこそ


法律の分類には様々なものがありますが、「どのような者の間に適用されるか」に着目した区分に「公法と私法」があります。

 公法は、国家と国民との関係を律する法律で、例えば憲法、行政法、刑法等が上げられます。私法は、私人相互間の関係を律する法律で、例えば民法や商法が上げられます。

就業規則の世界というのは、私企業と私人である従業員の間のルールですから、私法とりわけ民法と深いつながりがあります。

民法の第一条には「基本原則」として、
�公共の福祉、�信義誠実原則、�権利濫用の禁止が規定されています。

�公共の福祉は、私法上認められる権利は、社会全体の向上発展に適合する限りでしかその効力を認められないとする原則です。

�信義誠実原則は、私的取引関係では当事者はお互いに信頼を裏切ることなく、誠実に行動しなければならないという原則です。

�権利濫用の禁止は、ある人の行為が外形的には権利の行使と認められる場合でも、具体的・実質的に権利の社会性に反し、その行為に正当性がないときは濫用としてこれを認めないとする原則です。

民法条文は下記の通り
(基本原則)
第一条 私権は、公共の福祉に適合しなければならない。
2 権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。
3 権利の濫用は、これを許さない。

 雇用契約で見てみますと、
使用者の義務には
�報酬支払義務 �労働関係諸法令遵守義務 �安全配慮義務 等があり
労働者の義務には
�労働提供義務 �就業規則・労働契約遵守義務 �競業避止義務 等があります。

使用者の義務は労働者の権利に、労働者の義務は使用者の権利となり、表裏一体の関係になります。

就業規則作成に当たっては、民法の基本原則を前提に、労使の権利と義務が拮抗するようバランスへの配慮が必須となります。今後も検討していきますが、企業存続に資する就業規則には、使用者の権利主張とともに自制も必要とされますので、留意ください。

企業存続のための就業規則セミナー� 就業規則にできること

ビールの季節到来


春爛漫から初夏に移る季節の中で、やはりビールbeerの美味い季節の到来です。

ウィスキー党ですが、先ずは一杯目はビールになりますね。ビールには利尿作用があって飲めば飲むほど身体は乾くそうですが、理屈抜きに乾いた喉には冷えたビールがあうようです。

炭酸に弱いのと量をたくさん飲まないように、最近はもっぱら黒ビールです。ギネスの瓶のやつが好きですが、どこにでも売ってる商品でもないし、ウィスキーと違ってわざわざ買いに行くほどのこともないので、もっぱら帰りのコンビニで適当なものを買っています。

先日、はじめてハウステンボスに行きまして、少々、外国産の黒ビールを買ってきました。缶より瓶のビールが美味いように感じるのは錯覚なのでしょうが、実感としてそう感じるから不思議です。

ハイネケンのやつは自分にあって美味しかったです。今後も機会ある毎に色々な銘柄を試してみたいと思いますsmile

2008年4月24日 (木)

那の津沖の雲


福岡中央労働基準監督署で仕事があるとき、アポの時間まで暇があると、那の津港で海を見て過ごすことがあります。

今日は晴天で静かな海でした。何とも言えない意味ありげな雲がぽっかり浮いていました。

今から起こる案件のことなのか?求めて止まないことなのか?

司馬遼太郎の小説に「坂の上の雲」がありますが、そんな感じでしょうか?

この小説は、日露戦争を戦った明治の群像を軍人である秋山兄弟を軸に描いたものですが、上場企業の社長が選ぶ座右の書ナンバーワンです。

江戸から明治へ、近代を追い求めて日露戦争という坂を登り切ってさえ、手が届かなかった「雲」。その切ない思いが人気の秘密でしょうか?

「知謀湧くが如し」と称えられた参謀・秋山真之、「日本騎兵の創始者」として人望の厚い陸軍大将・秋山好古。リーダーとなった者にとっては、彼らこそ「坂の上の雲」かもしれません。

雲が益々遠のくような日もありますが、今日はどっちでしょうか?

2008年4月23日 (水)

中洲活性会


長谷川塾の例会がありまして、その流れで異業種交流会があるとのことで行ってきました。

その名も「中洲活性会Nakasu Active Committee」。うーん、微妙なと思いましたが、案の定、メンバーは、ジャパンネットワークグループ・齊藤社長が塾頭を務める長谷川塾の面々ばかり。ネオ倶楽部の柳川社長をはじめ、中洲に限らず夜の巷を活性化している方々です。

長谷川塾・塾頭挨拶はこちらから
http://www.hasegawajyuku.jp/jyukuto.html

ジャパンネットワークグループはこちらから
http://www.japannetworkgroup.com/

「中洲活性会Nakasu Active Committee」は、(株)福一不動産の古川社長の企画で、中洲の名店を月に一店舗ずつ回るという会だそうです。年会費1万円で、名店が1万円(90分だったと思いますが)×12ヶ月楽しめるとのことです。

ホームページをご覧になると分かると思いますが、古川社長は、とてもアイデアマンでいらっしゃるようです。

中洲の不動産屋こと(株)福一不動産はこちらから
http://www.2912103.co.jp/

冒頭の写真は8年ぶりに寄ったニッカBAR七島の限定シングルモルト「博多」のボトルです。ニッカの限定ボトルは、「横浜」とあと一カ所(忘れましたshock)の三種類だけだそうです。

「博多」は大麦だけで作られているそうですが、少し甘めの飲みやすいモルトでした。中洲の待ち合わせや時間調整にちょうど向いてるウィスキーかもしれません。


2008年4月20日 (日)

「新型うつ病」との遭遇?

ある日、会社に送達証明付郵便が送りつけられてきました。それは30歳代の中堅社員からの休職通知でした。医者の診断書も添付されており、病名は「うつ病」で一ヶ月の加療が必要とされていました。

 詳しいことを知ろうと上司である課長が、携帯電話に掛けても応答が無く、しばらくしてメールがあり、「病気に良くないので会社とは連絡をとらないよう医者から言われている」とのことで、それっきり、彼女と連絡が取れなくなります。

 主治医と思われる診断書を書いた医者に問い合わせても、プライバシーの問題と言うことで何も話してくれません。

 休職期間(もっとも彼女が勝手に宣言したものですが)が満了しようかという頃、2通目の送達証明が・・・。前回の通知と同様の内容が書かれていました。ただ、傷病手当金の申請書が添えられていたのは少々違いましたが・・・。

 この頃になりますと、同僚の社員から彼女をデパートで見かけたとか、コンサート会場で会ったとか、とてもうつ病で加療中とは思えない情報が飛び込んできます。果ては旅行先から写メールが届いたsign01sign02とかで、上司も同僚も困惑の極みcoldsweats02です。

 病状確認のメールを入れたところ、やっと返事があり、
「買い物などの日常生活に問題はないし、旅行やコンサートは良い気分転換になるので医者からも薦められている。」とのことで益々わけ分かりません。

 休職期間満了を翌月に控えて、私の登場となりました。事情を聞いても外観的には「問題社員」としか思えないけれど「うつ病患者」なわけで、精神疾患社員として慎重に取り扱っていくことになるのですが・・・。

 臨床心理士で社労士の涌井美和子さんによりますと、従来のうつ病の枠組みでは捉えられない症例が増えているそうで、「新型うつ」の特徴を次のようにまとめておられます。

� 自分の好きな仕事や活動の時だけ元気smileになる(うつ症状が軽くなる)
� 「うつ」で休職することにあまり抵抗がなく、休職中の手当など社内制度をよくチェックしていて、上手に利用する傾向がある
� 身体的疲労感や不調感を伴うことが多い
� 自責感に乏しく、他罰的で会社や上司のせいにしがち
� どちらかというと真面目で負けず嫌いな性格
 
 まったく最悪ですが、「うつ病」を避けて通れないのも、現代日本sign02の労務管理の実情かも知れませんshock。これからの対処や取り組みがスタンダードを作っていくのでしょうから、この問題に直面している経営者、管理者の方、一緒にがんばりましょう。

オフィスプリズム
臨床心理士・社会保険労務士 涌井 美和子さんのホームページはこちらから
http://office-prism.com/