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2008年9月

2008年9月27日 (土)

友あり、遠方より来たる・・・

今井雅之氏が、彼のライフワークともいえるTHE WINDS OF GOD〜零のかなたへ〜を引っ提げて西鉄ホールに戻ってきました。

福岡公演は、25日(木)からの4日連続で明日28日(日)14時からの講演が最後になります。まだ、ご覧になっていない方は、当日券もあるようですから、是非、ご覧いただきたいと思います。

今回の講演は特別なものになるかも知れません。それは彼自身が主演する同作品はこれが見納めになる可能性があるからです。

彼自身が26歳のときに創作し27歳で初演した同作品は満二十歳熱い思いと渾身の演技で磨き込まれて来ましたが、ターニングポイントを迎えたようです。

昨年、産隆大学応援団の講演で来福した際も、話をする機会があったのですが、「42歳を過ぎたころからの身体の変化」のため同作品の上演が難しくなってきたと言っていました。同作品は熱演に次ぐ熱演、無理もないと思います。この辺りは、同級生ですから、自身の変化にも重なりよく分かる気がします。

彼の講演を見るたびに思うことは、「一生一品」ということです。役者にとって「当たり役」というべきものが他の仕事にもあると思うのですが、一生かけて磨き上げるべきものとの出会いは稀有な幸運といえるかもしれません。

十年ばかり遅れて、やっと自分の道に辿り着いた私は、遠く後塵を拝していますが、これからの二十年で、人生双六の模様もまた変わるのでしょう。負けずに頑張りたいと思いますsmile

二世が幅を効かせる芸能界にあって、何のコネもバックもなく徒手空拳で闘い、自ら「当たり役」を創作した彼は、正しく同期のトップランナーです。才能というよりも執着、一つ道を進む腹決めといいますか、強い意志を感じます。

同作品が、特攻隊をモチーフにしていることや彼の経歴から、「右より」との批判を受けることが多いようですが、誤りだと思います。同作品の主題は、平和であり、NO MORE WARです。是非、多くの方に見ていただきたいと思います。

2008年9月26日 (金)

三隅二不二のPM理論


三隅二不二(みすみじゅうじ)氏は、日本のグループダイナミクス(集団力学)の第一人者として知られています。

氏によると、集団には、目標達成機能集団維持機能の二つの働きがあるとします。

前者をPerformanceの頭文字をとってP機能、後者をMaintenanceの頭文字をとってM機能と呼びます。

P機能はグループの目標達成のためにリーダーが仕事上の指示や指導をすること、M機能はリーダーが職場内の人間関係をよくするために配慮することを意味しています。

実際のリーダーは、P機能だけでもないし、M機能だけでもない、強弱はあっても両方の機能を果たしている指摘します。強弱の違いで2つの機能を組み合わせますと、上図のような4つのリーダーシップスタイルが区分されます。

大文字はその機能が強いこと、小文字はその機能が弱いことを表します。

1.pM型  
このタイプのリーダーは人間関係重視で、厳しいことを言って雰囲気を悪くするより、和気藹々と仕事をすることを優先しますsmile

2.PM型このタイプのリーダーは目標達成のために厳しく指導するだけでなく、メンバーに対する思いやりを欠かさず最もバランスがとれていますsmile

3.pm型
このタイプのリーダーは目標達成に意欲が無く、人間関係にも注意をはらわない無気力型とも無責任型ともいえますcoldsweats02

4.Pm型このタイプのリーダーは営業数字など目標達成には熱心で厳しい指導もいといません。いわゆる「俺に付いてこい型」で、グループのメンバーに配慮を示しませんshock

同氏は、「生産性や部下の満足度」と「4つのリーダーシップスタイルの効果」との関係を調べる実験を行った後に、生産性・部下の満足度が高いのは、PM型として、最も望ましいリーダー像との結論を導き出しています。

実験する前から当たり前の結論のような気もしますが、実際には、その組織が置かれている環境や構成員、経緯などから様々に変わるとも考えられます。

2008年9月25日 (木)

今年も彼岸花の季節となりました。

今年も彼岸花が畦道を飾る季節となりました。

稲はに品種改良されたためか、実り方はまちまちですが、彼岸花は変わらず咲いています。

愛犬じじが我が家に来たのは開業の年ですから、10月で満9歳になります。

人間に例えると知命を少々回ったところですが、益々元気です。

右も左も田んぼなのですが、刈り取りが終わったものから、まだ青々してるものまで様々です。
子供の頃は、雪国に住んでいたこともあり、稲刈りは11月だったような記憶がありますが、超早稲というのでしょうか、8月には稲刈りですから様変わりです。



何でしょうか?試し刈りとでもいうのでしょうか?

じじも不思議がって興味津々でした。


造形の美しさは、やはり麦に勝てませんが、心象風景としては、やはり稲ですね。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」でしょうか。

じじの背越しに彼岸花です。

この一連の写真は、i-phoneで撮っているのですが、ピントが甘かったり、手ぶれがでたりと、やはりアメリカ的というか、カメラを作っていない国の製品なんだなと思います。

コスモスも咲き始めています。
i-phoneの特性がいい方に働いて、ちょっと変わった感じで撮れました。
最近は、オレンジ色が主流になって、ちょっと違和感を感じます。やはりコスモスは、淡いピンク系だと思いますがいかがでしょうか。

2008年9月23日 (火)

暗黙知?社長の憂鬱

「違うんだ!そうじゃないんだ!分からないかな?」
「こんな感じで、ドカーンと行ったらドンピシャはまるんだよ」
というのは、ある社長の口癖です。

事業計画好きで会議好きのこの社長は、会議中に煮詰まると「違うんだ!」と始まって「ドンピシャはまって」しまいます。社員の方は、いつものことが始まったと「見ざる言わざる聞かざる」を決め込みます。長い会議の終わりの始まりの合図とでも思っているのでしょう。

社長ですから、ビジネスでの成功体験をお持ちなのですが、なぜ成功したのかを分析せずにイメージで捉えられているようです。「仕事は言葉にできない」と暗黙知を強調するあまり、形式知にできることまで言葉にしない傾向があるようです。

「価値観教育」や「場の共有」を旗印に、拘束時間が長くなったりshock、頻繁に飲みニケ―ションを行うcoldsweats02ことで、ますます社員のモラールを下げる結果winkになっています。

若手の社員は、まだ成功体験がありませんから、「ドカーン」も「ドンピシャ」も分かりません。「違うんだ!」というなら正解を言ってくれ!となります。

担当者である彼ら彼女らにしてみれば、今日行うべき具体的かつ効率的な業務指示を求めているわけで、社長の遠大な夢など関心はありません。残念なことですが、社長の夢が意味を持つのは、その指示に従うことが、成功への指定席特急券だと信じられる場合だけです。

社長の言い分としては、こうかもしれません。
「ビジョンを示すのがトップの仕事。現場の仕事は幹部社員の領分だろう。」

確かに幹部が育っていればそのとおりですが、この手の社長の下で生き残った幹部は、「場の共有」というよりも「とにかくその場にいた」というタイプの方が多く、実際に戦った社員は転職するなり起業するなりして居なくなっているものです。

この偽幹部は、イメージも持たず、さりとて具体的な指示も出さず、部下を盾に弾を避けるのが上手という最低の手合いなのですが、社長にとっては、成功体験への甘い追憶に繋がる「苦楽を共にした社員」と映るのですから始末に負えません。

若手の社員を幹部に育てたいと本当に思うなら、自らの成功体験を形式知化し、具体的な業務フローに落とすことです。これはビジネス初心者の彼ら彼女らにとって、何物にも代えられないロードマップとなり、彼ら彼女らを最初の小さな成功に導くことでしょう。そのとき彼ら彼女らは、マニュアルがすべてでないことを体感することになります。

また、専門職の身としては、若い方が知識レベルが高いことを痛切に感じます。自分にこの新しい知識を取り込むには形式知←→形式知の「連結化」のプロセスが不可欠です。
また、知的社会では、社員に賃金を払うだけでは「ギブアンドテイク」が成立しないことを肝に銘じるべきでしょう。

「ここから先は言葉にならない世界」を共感し、創造する組織を目指すなら、社長は、進んで処方箋を示さなければなりません。社長にとっては、一度は通ってきた道の筈です。面倒がらずに、分かりやすい言葉に替える努力をされてみてはいかがでしょうか?
 

2008年9月22日 (月)

久方ぶりにゴルフに挑戦です。















仕事の関係でゴルフ場に対する理解を深めるために、ゴルフをすることになりました。ハーフコースでなく、ちゃんとしたコースに出るのは、十数年ぶりでしょうか・・・。
しかも挑戦するのは、バーナルレディースや女子プロゴルフ日韓戦でも有名な福岡センチュリーゴルフ倶楽部です。


ゴルフ好きの顧問先の社長から「あそこは長いからね。+10打は覚悟sadしないと。」と脅かされたり、「まぁ、あんたレベルじゃ関係ないけどねshock。」と励まされたり、そうこうしているうちに一週間後に迫って来ました。

「ゴルフはコースでやるもの」と嘯いて、練習したこともない私ですが、さすがのプレッシャーに、これも十数年ぶりに練習場へ向かいました。3号線沿いの八並にある打ちっぱなしですが、打ち放題2時間で、昼間ですと1,500円!20時以降なんと1,000円!の破格値です。私がゴルフをやり始めたころはバブルの真っ最中でしたので、ちょっと打つと二、三千円は飛んでいたと思います。価格破壊はゴルフにも浸透していたのですね。

私のゴルフ道具は、二十年前のもので、「ウッドくらいは何とかした方がいいよ。」というアドバイスを受け、取りあえず揃えてみましたsmile
「ゴルフは道具だ!」とおっしゃる方もいますが、確かにそのとおりで、新しいクラブは格段に打ちやすいですね。それだけに古いアイアンは打ちにくいです。

久々にやりますと、要らぬところに力が入るのか、右手も左手も豆があっという間に剥けまして悲惨な状態coldsweats02です。お恥ずかしいことに、最初の200球くらいまで、手袋を嵌めるのを忘れていまして、問題を大きくしてしまいました。一夜明けると腕、肩、腰と見事に筋肉痛で、困ったものです。

唯一の救いは、一緒にプレイする方たちです。�CSコーポレーション原口社長�ビーウェイブの藤井社長、そして九州旬彩・芋の伊藤社長と、いずれも福岡県中小企業家同友会グローバルブロックのメンバーです。二つ返事で盛り上げて貰えますから、同友会の美点だと思います。

当日、プレイし終わって、甘木の空をどんな気持ちで見上げるのか?怖いような楽しみなような奇妙な気持ちになった練習初日でした。

2008年9月21日 (日)

野中郁次郎の連続的イノベーションを生み出す源

















野中幾次郎氏は、日本の経営学の第一人者であり、知識経営論の生みの親として知られています。その著書「知識創造企業」は英訳され、その理論は広く世界に知られています。

最も知識が重要な経営資源となる知識社会において、企業が存続するためには、知識を創造し、イノベーションを続け、顧客・市場等の外部環境に働きかけることが求められます。では、如何にすれば、連続的な知的イノベーションを生み出せるのでしょうか?

同氏は、当時、飛躍的に生産性を改善させ勃興した日本企業の組織研究を通じ、「暗黙知重視の思想をその特徴として指摘します。

ここで、暗黙知とは「信念や価値観、経験や勘に裏打ちされた知識など言語で表現することが困難な知識」とします。

他方、欧米の企業においては、形式知が重視されており、ここで形式知とは「論理的な文章、技術仕様書やマニュアル等のように言語により表現された知識」とします。

形式知は、知識を共有化し、イノベーションへ繋げる大きな要素であり、必須のものとしながらも、膨大なマニュアルに見られるように行き過ぎた具体化(または抽象化)等の問題もあり、それだけでは知的イノベーションを活性化できないと指摘しました。

そのうえで、暗黙知と形式知を結び付け、共同化→表出化→連結化→内面化→の4つのプロセスを繰り返すことが真の知識創造に繋がり、連続的なイノベーションを生み出すと指摘しています。

バーナードは、その組織の存立要件を「目的」と「効率」が外部環境と均衡することに求めましたが、同氏は「連続的な知的イノベーション」としたのです。

日本的な経営の強みとされてきた「場の共有」に基づく「暗黙知」重視の経営も、個人主義のライフスタイルやマニュアル世代の台頭により今は昔の感があります。もう一度、企業の文化や知的創造プロセスについて、考え直す時期が来ていると感じます。

2008年9月16日 (火)

これで良いのか派遣法改正?日雇い派遣原則禁止で何が変わる? 


労働者派遣法改正で厚労省が素案を発表していますが、今回は「日雇い派遣原則禁止」除外業務として18業務が公表されました。元々、この秋の臨時国会に提出し、成立させるはずだったのですが、衆議院は解散風が日増しに強くなり、見通しは不透明になりました。良い機会なので、この素案を検討してみたいと思います。

主な改正点は次の通りです。
1.日雇い派遣は原則禁止する
一日単位の派遣禁止だけでなく「30日以内」を禁止対象にしており、認めても問題が生じない?とされる下記の18業務が除外業務とされています。
�ソフトウエア開発�機械設計�事務用機器操作�通訳・翻訳・速記�秘書�ファイリング�調査�財務処理�貿易取引文書作成➉デモンストレーション�添乗�案内・受付�研究開発�事業体制の企画立案�書籍等制作・編集�広告デザイン�OAインストラクション�セールスエンジニア、金融商品の営業

 2.「グループ内派遣」(いわゆる専ら派遣)は、派遣数全体に占める専ら派遣の割合を8割以下とする。

 3.偽装請負や二重派遣などの違法行為が発覚した場合、派遣元だけでなく、派遣先企業の責任も問うこととし、労働局が派遣先企業に対し、それまで以上の労働条件で直接雇用するよう勧告できる。

 フルキャストやグッドウィルグループなどの乱脈経営がもたらした規制強化策ですが、これで雇用状況はよくなるでしょうか?厚生労働省は、制度自体を規制すれば責任を取ら
なくていいわけで目出度し目出度しでしょうが・・・。
 
 元々、派遣業法が規制緩和に大きく舵を切ったのは、日本の労働市場の過度の硬直性が経済のダイナミズムを阻害していると考えたからではなかったですか?この硬直性という言葉は、既得権者の牙城を崩すということに置き換えられると思います。
 
既得権者と持たざる者と対立は、労働市場においては「正社員vs非正規社員」、年金問題においては「払った以上にもらう老人vs払っただけももらえない若者」といった世代間抗争化するなど、様々な場面で見られます。 
 
 このまま日雇い派遣禁止や規制強化を行っても「日雇い労働」自体はなくならないし、企業の直接雇用が増えるはずもないばかりか、今まで派遣会社という「芸能プロダクション」コーディネイターという「マネージャー」の支援を受けられた日雇い労働者が全くの「ピン芸人」coldsweats02として労働市場に放り出されるのですから、惨状は容易に予想できます。

 私は、情動的なリアクションで規制強化するより、既得権の見直し=流動化を進めるべきだと考えます。そのためには、次の施策が進められることを望みます。

1.社会保険、労働保険の未加入など法令違反の不正競争を許さない。
2.事実上解雇禁止とする解雇権濫用法理を廃し、解雇法制を確立する。
3.労働条件の不利益変更法理の曖昧さを廃し、労働契約法を実効性のあるものとする。 


以上のことが少なくとも確立されれば、市場原理万能ではない「流動化」が見えてくるのではないでしょうか?
 

2008年9月14日 (日)

香椎参道、リストランテ隠れ家

長女の体育祭schoolで香椎に行きました。
高校ですから出番もそうあるわけでもなく、家族で弁当なんてこともありませんから、ランチを食べに香椎参道へ出ました。
香椎宮前には、長男がヨチヨチ歩きの頃、一年ばかり住んでいまして参道は散歩コースでしたが、赤ちゃん連れてレストランrestaurantに入るなど当時は思いも及びませんでしたが、二十年の月日が流れたわけです。
以前からちょっと気になっていた北イタリア料理・パスタの店、リストランテ隠れ家でランチを楽しむことにしました。

小じんまりとしたお店で、6〜7組みで満杯かな?といった感じでたが、ランチには程よい距離感でした。
ランチは、デザートの有無とかでコースが違い、パスタが選べるようになっていました。
最初に、かぼちゃの冷製スープと前菜の5種盛りがでました。かぼちゃのスープは美味しかったsmileですね。

サラダはこれで二人前sign02でサラダ好きで結構大食いの夫婦としては少々物足りまい感じでしたsad。酸味のきいたドレッシングが美味しかっただけに残念でした。
ウェイトレスの方も「これで二人前です」と予め念を押される感じだったので、物足りなく感じた人は多いのかなsign02と思いました。水差しが、ワインの瓶でしょうか、魚fishの形をしていました。


フランスパンみたいな感じでしたが、ガーリックが結構効いていて美味しかったsmileです。

にんにく系は何でも好きなんですが、これもいいですね。

ただ、仕事の日のランチには向いていないかもcoldsweats02sign02


家内が選んだ茄子とトマトのパスタです。
ひき肉も入ってピリ辛風かと予測していたのですが、チーズと生クリームが効いていてまろやかな味わいです。
手打ちの細めんと青のりsign02でちょっと見た目は焼きそば風ですが、美味しいですsmile

私が選んだアサリ貝のヴォンゴレ(たぶんそんな名前だったと思います)です。
腰のある細麺とオリーブオイルがよく合って美味しかったですsmile
手打ちの麺が売り物のようですが、確かに特徴的で印象に残っています。

最後にデザートです。量と種類の多さにたじろぎましたcoldsweats02
デザート好きにはたまらぬ設定でしょうが、これならサラダが多い方が・・・と考えてしまいますが、おそらくコース選択の間違いなのでしょう。
ちょっと苦めのコーヒーに手伝ってもらいながら、結局は完食ですsmile
ゆっくりランチを楽しみたい方には、お薦めお店だと思いますsmile

2008年9月11日 (木)

バーナード「組織を存続させ維持するには?」


前回、バーナード「組織の成立要件」で企業等の組織の成り立ちについて考えました。今回は、その後の問題です。すべての組織はその目的を達するため、一定の期間存続しなければなりませんし、企業=Going Concernは存続こそが命ですから、その成り立ちよりもその後が大切なことは言うまでもありません。

まずは「内部均衡」の達成です。組織の成立要件である�共通の目標�貢献意欲�コミュニケーションが、その成立後も機能し続けていることを意味します。これは組織が「高効率」であり、目標達成のために必要とされる貢献が構成員(企業では社員)とって最小限となっており「貢献≦誘因」が現実化した状況です。

この場合の貢献とは、社員からみれば「労働の提供」となりますし、「誘因」は「共通の目標」を上回る「ご褒美」といえます。

共通の目的にはさまざまなものがありますが、企業は第一に営利が目的であり、社員にとっては「生活の糧の獲得」と置き換えられると思いますが、共通の目的のひとつであることは間違いありません。

ご褒美が金銭だけでないことは言うまでもありませんが、分かりやすく例示として金銭を使いますと、ご褒美である金銭報酬は、共通の目的である「生活の糧」を上回るレベルの報酬でないといけないことになります。目的の達成だけでは存続はないのです。これが「発展のない存続はない」といわれるゆえんでしょうか。

次に「外部均衡」です。企業の本質は、経営資源を活用し�外部環境に働きかけ、�利益・キャッシュフローを最大化し、�顧客を創造することですから、こちらの方が重要と言えるかもしれません。

先ずは、組織の共通目的が、市場だけでなく、広く社会に受け入れられるものか?ということが大前提となります。たとえば麻薬の売買は、営利目的としては効率が良いでしょうが、社会悪、犯罪として決して容認されません。社会全体の福利に貢献しなければならないのです。

目的が容認されたならば、次に、その組織の持つ機能、効率が他の組織に勝るものか?が問われます。組織の存続は「比較優位」の有無に依存しているのです。

バーナードの組織に関する考察は、人事・労務管理を考えるうえで示唆に富んでおり、今後も実際のケースを検討する中で、ブログでも振り返ることも多いと思います。


2008年9月 9日 (火)

バーナード「組織の成立要件」

経営学(経営組織論、経営管理論)の古典であるチェスター・I・バーナード(Chester I. Barnard)の『経営者の役割』(The Functions of the Executive)が発表されたのは1938年といいますから、ちょうど70年前になります。その理論は、今も色褪せることなく、示唆に富んでいます。

その理論の特徴は、人間を「自由な意思を持って自由に行動する存在」と捉えたところでしょう。それまでの経営学では、人を生産に必要な機械や道具と同じように位置づけ、「命令に従って行動する存在」として考えていたことを考えると当時は極めてユニークな説だったと思います。


では、バーナードの組織論によれば、どのようなときに組織が成立といっているのでしょうか?人は其々に自由意思=目的を持って自由に行動するのですが、能力の限界があるため、その目標を一足跳びに到達することはできません。また、目標によっては、とても一人では達成できないものもあり、特に現代社会では、その傾向が強いといえます。

そこで組織の出番となるのですが、ここでも人は「自由な意思を持って自由に行動する存在」ですから、組織への参加も同様に、自由な意思決定とその実行と捉えていきます。




バーナードは、組織の成立要件として、次の三つを挙げています。





1.共通の目的
まず、組織に参加するかしないかの判断基準として、組織が有する「共通の目的」と自分の目的が合致するかどうかがカギとなります。目的が明確でないと参加・不参加の判断ができませんし、参加したとしても自分がどのようなかたちで組織に貢献できるのかも分かりません。組織には「旗印」が重要で、戦国時代では徳川家康の「厭離穢土欣求浄土」とか、現代企業では経営理念などがそれに当たります。

2.貢献意欲(協働意志)組織のメンバーは、参加した組織に対して貢献する意欲を持っていなければなりません。その組織を通じて「共通の目的」や「自分の目的」を達成しようという意欲と言い換えてもいいでしょう。当然、メンバーの意欲のレベルは様々ですが、一般に「貢献≦誘因(組織が与えるもの)」が成り立てば、高い貢献意欲を引き出せることになり、ここにマネジメント要素がでてきます。

3.コミュニケーション
情報を正確に伝達し、メンバー間の意思疎通を図ることが重要となります。円滑なコミュニケーションこそが「共通の目的」の理解を深め、貢献意欲を高めます。メンバーの中には、自分独自の理解=誤解により参加した者もいるわけですから、その修正行動を促すことにもなるわけです。

皆さんの会社や参加されているサークルはいかがでしょうか?組織成立の三つの要件に照らして検証されることをお勧めします。