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2009年7月

2009年7月31日 (金)

改正労働基準法③割増賃金率の引き上げ

Photo_2 今回の労基法改正で、いわゆる残業時間を抑制するため、時間外の多少により、割増賃金率が引き上げられました。

左図のように三段階で割増賃金率は設定されます。

①1ヶ月の時間外労働が45時間以内

従前同様、2割五分増しとなっています。1ヶ月45時間は、労働省告示の限度時間となっていますから、限度内であればよしとする方向なのでしょう。

45時間は労働日当たり2時間以内の時間外労働にあたり、通勤時間を含めて労働に係わる時間と洗面・入浴等

を含めた必要な家事時間を想定しても余暇が持てる、つまりはワークライフバランスを維持できる水準とされています。

また、過労死(心臓疾患・脳血管疾患)が、毎日2時間を超える時間外労働を行うと発症率が高くなることから、過労死基準ともなっています。

②1ヶ月の時間外労働が45時間超~60時間以内

労使協議により25%+αの割増率を定めることになります。
詰まるところ、協議を行った結果、+α部分が「0」ということも考えられます。
昨今の経済状況を考えますと、なし崩し的に変化の無い方向に動くことになりそうです。

45時間超の時間外労働は、特別条項付きの労使協定が前提となりますから、「改正労働基準法②特別条項付き三六協定の限度基準改定」で検討したとおり割増率を含めた協定が必要となります。

③1ヶ月の時間外労働が60時間超

5割増しとなります。但し、今回積み増された2割5分部分については、現金で支給せず、代替休暇により精算することが可能となります。

代替休暇制度の適用には、労使協定の締結と就業規則の変更が必須となります。

代替休暇についての注意事項は次のとおりです。

(1)代替休暇として与えられる時間の算出法は次式の通りです。
  
   代替休暇対象時間=(1ヶ月の時間外労働時間-60)×換算率

   ※換算率=代替休暇を与えない場合の割増率-代替休暇を与える場合の割増率

(2)代替休暇の単位は、一日または半日とされています。

(3)代替休暇は、60時間超となった当該1ヶ月の末日の翌日から2ヶ月以内に取得しなければなりません。

代替休暇が少なくとも半日単位でないと付与できないので、1日所定8時間、換算率を25%とすると60時間超の部分が少なくとも16時間(つまりは時間外が76時間超)でないと付与できないことになります。一日付与するには倍の32時間(時間外92時間超)が必要で立派な過労死水準です。

ワークライフバランスを考え、実際に労働時間を削減したいのなら、代替休暇の取得方法を、もっと現実的なレベルに改める必要があるでしょう。

「改正労働基準法①改正の趣旨」で指摘しましたように、当面の間、中小企業には適用が猶予されます。

試行から3年以内の見直しが改正の前提となっていますので、当面の間とはその期間と同じと思っていいでしょうから、この期間のうちに賃金や働き方の仕組みを変更していく必要があります。

振り返ってみると「アッと言う間の三年」とならないよう準備していくことが肝要です。

改正労働基準法②特別条項付き三六協定の限度基準改定

Img_0013s 1日8時間、1週40時間といった法定労働時間の限度を超えて、時間外労働を行わせる場合は、第36条第1項に基づく労使協定(いわゆる三六協定)が必要となります。

三六協定により延長できる時間外労働は、同法第36条第2項により、厚生労働大臣がその限度時間の基準を定めることができるとされています。

それが平成十年十二月二十八日号外労働省告示第百五十四号であり、下表の限度時間が定められています。

この限度基準を超える内容の労使協定を結ぶことは原則としてできません。

ただし、限度基準を超えて労働時間を延長しなければならない特別な事情が生じたときに限り、一定の条件の下に限度基準を超えることができる旨を定めた場合には、限度基準を超え協定を結ぶことができます。この定めが特別条項です。

改正労働基準法により、特別条項に関する限度基準も併せて改訂され、次の三項目が追加されました。

1.限度時間を超える時間外労働に係わる割増賃金率を定める。

一定期間における延長時間は、①「1日を超え3ヶ月以内の期間」②「1年間」の双方について協定しなければならないので、その双方について限度時間を超える協定を締結する場合は、①および②について、それぞれ割増賃金率を定めなければなりません。

2.限度時間を超える時間外労働時間はできるだけ短くするよう努めなければならない。

3.1.の割増賃金率については、2割5分を超える率とするよう努めなければならない。
「割増賃金率の引き上げ」の項を設け、割増賃金率については詳述します。
ここで、ご注意いただきたいのは、3.の規定を受け、時間外労働が1ヶ月45時間、1年360時間を超えた場合に3割5分増しとする協定を結んでいたとしますと、当月の時間外労働が45時間を超えなくても、協定期間の通算時間外労働時間が360時間を超えた場合は、3割5分増し(協定の割増率)となりますので、注意が必要です。

また、特別条項付き協定に関する改正規定は中小企業にも適用されますので、「1ヶ月60時間を超える時間外割増率」の猶予措置とは混同されないようにご注意ください。

Photo

2009年7月29日 (水)

改正労働基準法①改正の趣旨

Img_0029s 平成19年3月の閣議決定後を1年8カ月に及ぶ国会審議を経て、大難産の末、成立した「改正労働基準法案」ですが、ようやく関連の省令・告示・通達が出揃い、改正法の全容が明らかになってきました。

実務に影響を及ぼす主な改正点は、
(1)特別条項付き三六協定の限度基準改定
(2)法定割増賃金率の引き上げ(代替休暇創設)
(3)年次有給休暇の時間単位扶養制度の創設

の三点です。

改正法の施行日は「平成22年4月1日」と定められており、企業においては就業規則の整備や労使協定の締結などの対応が必要となりますが、上記(2)の割増率のアップの規定については、 「中小事業主の事業については、当分の間、適用しない」とされています。

なお、ここでいう「中小事業主」とは、「その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主を」をいいます。

改正点の詳細に入る前に、改正の背景や趣旨について、整理しておきたい思います。

労働基準法改正案は、平成18年1月27日に示された厚労省の「今後の労働時間制度に関する研究会報告書」仕事と生活のバランスを実現するための働き方の見直しの観点から、長時間労働を抑制しながら働き方の多様化に対応するため、労働時間制度について整備を行う必要がある」との提言を受けたものです。

改正案をまとめるにあたっての厚生労働省労政審議会労働条件分科会での審議は困難を極め、様々に変遷しています。また、平成20年臨時国会でも、ギリギリの修正が行われています。

最終的に法律案の提出理由は、「長時間にわたり労働する労働者の割合が高い水準で推移していること等に対応し、労働時間以外の生活のための時間を確保しながら働くことができるようにするため、一定の時間を超える時間外労働について割増賃金の率を引き上げるとともに、年次有給休暇について一定の範囲で時間を単位として取得できることとする等の必要がある」とされています。

法案成立時の雇用情勢が激変したこともあり、当初のワークライフバランスの視点からだけでなく、ワークシェアリング的な発想も成立に影響を与えたと思います。

いずれにしましても、法定割増賃金率の引き上げは、労働時間管理の必要性を高め、労務コストの考え方にも影響を与えることになると思います。

今までですと、頭数を増やさず、時間外労働で対応することが、経費的にも有利で、社員としてもその分収入が増えることになり、最適な対応だったのですが、今後は、頭数を増やして定時退社という管理方式が合理性を持ことになりそうです。

しかしながら、採用難の中小企業にとっては、賃金水準からもノー残業の施策は困難で、前述の適用の猶予は必須だったと思われます。

労働契約法もそうでしたが、今回の労基法改正も、対象条文を大幅に圧縮したこともあり、今一歩踏み込みが足りず、新しい労使関係の構築に資するとはいえないものとなりました。

政労使ともに思考停止状態ですが、現実はドンドン進行しています。

今度の総選挙が、契機になることを願っております。

2009年7月28日 (火)

松田事務所のロゴマークを作りました。

Img_2209ss_3 最近、名刺交換をしますと、、イラストや写真をふんだんに使った両面見開きの名刺が多くなりました。

以前ですと、支店数の多い会社が、全国の店舗を網羅するのに紙数を重ねたイメージでしたが、近頃は、パーソナルブランディングといいますか、自分の来歴や会社案内、商品カタログの機能を持った両開き名刺をいただく機会が増えたと思います。

ある方が「捨てられない会社案内です・・・」と仰ったことを思い出します。確かに名刺の性格上、ローロデックスで整理されたり、データベースとして保存、活用されることもあり、デスク周りに置かれる可能性が、通常の会社案内より高いと言えるかもしれません。

それに引き替え、当事務所の名刺は、全く地味な名刺でして、メッセージ性の欠片もありません。

中小企業の「労務管理改善」のために戦略型アウトソーシングを標榜する当事務所としては、あらゆる機会を捉えて、そのメッセージを伝えて行くべきではないかと考え、名刺のデザイン改訂に着手しました。

とは言っても何から始めていいのか分かりません。

ここは先達の出番です。

アクシスエボリューションの田中伸一代表に、同社のロゴマークを制作されたデザイングレイスの根本和幸代表を紹介いただきました。

最初に根本代表とインタビューがあり、二時間ばかり自分の来歴や事務所の方向性など色々な話をさせていただきました。

根本代表曰く「松田さんは和のイメージなんですよね。」と意外?な展開で、発案いただいたのが、この三つです。

今までロゴマークを頼むと、イニシャルをこねくり回したようなものしか出てこなかったので、とても新鮮でした。

事務所の職員の意見も聞いて、最終案を決定しました。

現在は、名刺の裏面に書き込むメッセージ作成に掛かっています。

中々難しいですが、完成しましたら、また報告したいと思います。

2009年7月26日 (日)

田の字の整理術

Bcgppm 田の字=マトリクスを利用した分析手法といえば、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)が有名でしょう。

経営計画やマーケット戦略を検討する際、よく用いられる手法です。

BCGのPPMでは、左図のように縦軸に市場成長率、横軸に相対的マーケットシェアを取ります。

市場成長率が高くなればなるほど、その成長に見合う投資を行う必要があるため、資金需要も旺盛となります。

マーケットシェアが高いほど、売り上げも大きく、コストも低くキャッシュフローを創出する力は大きくなるといえます。

4象限にはそれぞれ、第一象限=問題児、第二象限=スター、第三象限=金のなる木、第四象限=負け犬というマスコットネームが付いています。

Bcgppm_2 プロダクト・ライフ・サイクル論(PLC)の見地からですと、一つの製品やサービスが、問題児→スター→金のなる木→負け犬と移っていくといえるでしょう。

企業存続の観点からいいますと、新規事業と既存事業の戦略的連携として、左図のように解説されます。

既存事業が、スターの座を降りると、次代のスターたる新規事業を育成すべく戦略を立てることになります。

この戦略は、金のなる木となっている既存事業(キャッシュ需要小・キャッシュ創出力大)のキャッシュフローを、問題児たる新規事業に投入することで可能となります。

既存事業が負け犬になる前にスターが出現するが、企業存続の鍵となります。

企業寿命三十年説が喧伝されていますが、中小企業においては社長の寿命の意味で用いた方がいいかもしれません。

市場、製品、社長=人材のどれに置き換えても、BCGのPPMは示唆に富んでいると思います。

Mece 田の字=マトリクスの良いところは、適切な二軸の組み合わせで、簡単にMECEが実現できるところです。

Mutually(互いに)Exclusive(排他的に)=重複無く

Collectively(集めると)Exhaustive(全体を尽くす)=抜け落ちがない

その頭文字をとってMECEですが、分析には漏れなくダブり無く行うことは、とても重要かつ困難です。

先人の知恵、田の字の整理術を活かさない手はないと思います。

先人の英知に感謝。

2009年7月23日 (木)

皆既日食、やはり心惑わすのでしょうか・・・

P1050064sssx 46年ぶりに日本で皆既日食が見られるとのことで、街は沸いていたようです。

見ず知らずの他人同士でも「見えますか?」とか「どうしたらいいの?」とか声を掛けたり、掛けられたり久々に共通の話題であったように思います。

英語には、月を表す言葉に、「Moon」と「Lunar」の二系統あるようですが、後者は「Lunatic(狂気)」に代表されるように、専ら月の人を惑わす側面を強調しています。

月食というのは、確かに、月の妖しさを感じる現象には違いありません。

皆既月食の年だからというのではないでしょうが、正にLunaticとしか言えないような不正が、職場で頻発しています。

先日も「業務上横領について」書かせていただきましたが、機密の持ち出しに始まる不正な転職活動など枚挙に暇がありません。

これらの行為は、犯罪であり、犯した人間が全責任を負うものであり、弁護の余地はありません。

必ず作用・反作用、因果応報のようなものがあって、事件が発生していると思いますが、これは非行の当事者(当人・会社)の個別の問題だけでなく、平成以来の人事・労務管理の潮流がもたらした影響も否定できないのではないかと思います。

企業は、人事・労務管理の改善に取り組み、就中、このような事件から会社と社員を守らなければなりません。

短期的にはセキュリティ強化、中長期的にはモラール(帰属意識)の強化が必須の命題になるのではないでしょうか。

これらの課題に対応することが、正に特定社会保険労務士の仕事だと思っております。

次に皆既日食が日本で観測できるのは26年後だそうですが、それまでには、このミッションが果たされて、モチベーションの高い社員に満ちあふれた日本であることを願っています。

2009年7月21日 (火)

本年9月から健康保険料率は都道府県毎に

Img_2138ss 協会けんぽの健康保険の保険料については、現在、全国一律の保険料率(8.2%・労使折半)となっていますが、平成18年に健康保険法が改正され、平成21年9月までに都道府県毎の保険料率に移行することとなっています。

 今般、協会において、国の関係政省令に基づき、都道府県単位保険料率を定め、厚生労働大臣の認可がおりました。

それによりますと、わが福岡県は、北海道(8.26%)、佐賀県(8.25%)についで三番目に高い8.24%です。

標準報酬月額30万円の方で、被保険者負担は月額60円のアップとなります。

 基本的には、医療費の高い都道府県が、保険料率も高くなるのですが、年齢構成が高いほど医療費は上昇しますし、所得水準が低いほど同じ医療費でも保険料率は高くなることになりますから、不公平感を無くすため「年齢調整」と「所得調整」を行った後、激変緩和措置により、保険料率が決定しています。

医療費抑制を目的に行われた制度変更の一環で、削減努力を行った都道府県に有利な取り扱いをすることが趣旨で、各都道府県では、医療費適正化計画を立て、実行することとなっています。

福岡県は、後期高齢者1人当たり医療費が108万1244円(2008年度)と最も高く、保険料値上げは当然かもしれません。

福岡県も医療費適正化計画を作成していますが、このまま改善されませんと、年々保険料は上昇していくことに

なります。現在は、全国でも激変緩和措置により、最小8.15%~最大8.26%と0.11%の差異に止まっていますが、激変緩和措置がなくなると、長野県約7.7%~北海道約8.8%と最大で1.1%の差異となります。

福岡県の場合、現行保険率(8.2%)の+0.4%程度まで上がる可能性があります。

保険料率にも成果主義の導入というところでしょうが、保険料決定の仕組みがお手盛りにならないよう、又不公平感が高まらないよう注意が必要でしょう。

2009年7月18日 (土)

東京出張報告⑥「社労士事務所経営研究会」

Photo_4 船井総合研究所主催の社労士事務所経営研究会7月度例会に参加しました。

本研究会は、参加する事務所とともに、①日本の新しい社労士像を創造し、②人事労務問題に泣き寝入りしてきた経営者や労働者にとって社労士が身近で頼りがいのあるパートナーであり、③10年後、小学生がなりたい職業のトップクラスに、カッコ良くて、社会に役立つ『社労士』が選ばれることを目指しているそうです。

午前中は、社会保険労務士法人大野事務所・代表社員の大野実先生より、『3億円を実現する社労士事務所経営について』と題し、セミナーがありました。

大野先生は、開業32年、売上高3億円、顧問先200社、役員5名、従業員25名(うち勤務社労士15名)の社労士法人を率いる、業界トップランナーの一人です。

大野事務所は、いわゆる親子・兄弟の同族法人と違い、役員には他に大野姓はおられません。そういう意味でも、私どもの目標とすべき事務所だと思っております。

事務所の成長ステージに合わせて、思わず頷く、経験談の数々を、惜しげもなくお話しいただきました。

1億円規模になる26年掛かっておられるのですが、3億円規模になるのにわずか5~6年ですから、成長スピードの加速度は恐るべです。

社労士事務所の成長ステージは、よく次の三段階と言われます。

①創業から売上高1000万円までの段階
 とりあえず家族で何とか食べていけるレベル。従業員を持たず、事務所は自宅兼用。残念ながらこの段階にほとんどの開業社労士がいるようです。

②売上高3000万超の段階
 事務所は自宅と分離、従業員2~3名。何となく達成感?もあって、ここで規模的成長を止めて、個人経営に徹し、利益最大の誘惑に駆られる時季かもしれません。逆にもっと上に行こうと思うと、資金的に最も苦しい時季でしょう。

③売上高1億円超の段階
 従業員は二桁になり、2チーム以上のラインが組織化され、対応力も桁違いとなってくる。私が少なくとも達成したいと思う経営レベルです。

私自身のことを振り返ると、開業初年度で売上高1700万円、4年目には3000万円に達しましたから、随分と足踏みが続いていますsweat01。大野先生の着実な歩みとは大違いです。

しかし、この足踏みの間に、3号業務主体の狩猟型から1・2号業務主体の農耕型へ転換することができました。スタッフも定着し、2チーム目の萌芽も芽吹いています。

あと三年で③のレベルへ行きたいと強く思ったセミナーでした。

東京出張報告⑤「既に起こった未来」

Img_2053s お店の方は、中国系と思われる方ばかりで、何となくぶっきらぼうですが、品数や素材はOKです。

干しアワビですが、一人前4,000円+αの価格で出てくるとは結構、良心的ではないでしょうか。

この辺りが、お奨めいただいた理由でしょう。

生ビールが紹興酒に変わり、話も佳境となってきました。

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経営計画や経営改善を行う中で、大きなうねり、メガトレンドといったものがあり、十分に意識して考え抜かなければならないとの指摘がありました。

ひとつは、先進国の人口減少の問題です。日本では、いわゆる少子高齢化問題として指摘されています。

生産年齢人口(15歳~64歳)は、1995年(平成7年)をピークに減少に転じ、総人口も2005年(平成17年)以降、減少に入りました。

総人口に対する生産年齢人口の比は、2010年度(平成22年)で63.9%、2065年(平成77年)では49.9%と何と半分を割り込みます。

人口予測は、すべての学問のうちで唯一、50年の単位で正確に未来を予測できるもので、ドラッカーが「既に起こった未来」と指摘したように、この人口減少は確実に起こるのです。

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もう一つは、所得格差の拡大です。

このグラフは、所得分布の1998年(平成10年)と2007年(平成19年)の比較ですが、この十年で1000万円超の富裕層も、600万以上1000万未満の中間層も減少し、400万未満の低所得層が増加しています。

Photo_3 このグラフは、平成19年の人口ピラミッドですが、最後の富裕世代ともいえる団塊の世代が、年金生活に入ろうとしており、消費動向に大きなインパクトを与えています。

高度成長からバブルに掛けて消費市場の主役であった百貨店が苦戦している理由も必然といえるでしょう。

Img_2056s 日米欧、かつてのトライアドパワーの市場が縮小する中、とりあえずやってみて後で調整しようというインフレ発想はもう通用しないのでしょう。

社会保険労務士の世界も、あっという間に成長市場を通り過ぎて、成熟市場を迎えていると言われますが、やは りこのトレンドの影響なのでしょう。

翌日は、社会保険労務士の業績アップの勉強会ですが、ある種危機感を以て望みたいと思いました。

2009年7月17日 (金)

東京出張報告④「船井流コンサルタント育成法」

Img_2046s_2 「取りあえず生」から始まった談論ですが、正に風発dash、様々な話題に飛びます。

船井総研の業績改善コンサルティングの手法についてもお話しが及びます。

「売上を上げたり、コストを下げるなら、入社3年程度のコンサルタントなら誰でもできる。」と仰います。

大卒直入、二十代半ばの若いコンサルタントがそこまで来る秘訣は「一点突破」にあるそうです。

Img_2048s_2 得意なこと、できることを徹底して行ことで可能となり、墨俣の一夜城よろしく、まず最前線に橋頭堡を築いて進んで行くとのことです。

船井総研に入社するレベルの人材でも、短期集中、一点突破でアンバランスを抱えながら、立ち上がっていわけですね。

いわゆる「はまる」という状態が重要で、一つの手法に徹底的にはまって、様々な事例に対応することで、自在に対応できる刃に研ぎあげていくのでしょう。

思えば、新卒で債権回収の仕事に就いたとき、最初にはまった手法は「賃金債権の仮差押え」だったなあ。それから色々なものを押さえて・・・。

新人育成の方法として、示唆に富んでいると思いました。

Img_2050s しかし、これもP/L(損益計算書)上のことで、B/S(貸借対象表)の改善というと、ベテランでないと難しいようです。

P/Lは一定期間の収益ですから、1決算期の改善で済むわけですが、B/Sは財務状況を表し、これは長期にわたる
資産、負債、資本の調達・運用の結果
なので、一朝一夕では改善が難しく、一点突破ではどうにもならなそうです。

中小企業の経営者は、P/L=損益重視、金融機関、なかんずく銀行は、B/S=財務重視の傾向が強いようです。

Img_2051s ここに意識のギャップがあり、金融機関から資金をストップされた場合、中小企業経営者は、「利益が出ているのに何故だ?!」となる理由だそうです。

中小企業経営者の側では、「何を突然?」となるのですが、ことはB/S(貸借対象表)の問題ですから、今に始まったことではなく、銀行からすれば「何を今さら?」となるのでしょう。

長期にわたり脆弱な基盤しか持たない企業は、その歴史を一夜にして閉じる危険を抱えており、そこで働く人々のためにも企業存続のための財務戦略が必要です。

話が専門外になりましたが、やはり気づきに感謝です。