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2011年11月 9日 (水)

期待理論

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ヴィクター・ヴルームが提唱した「期待理論」は、人がどのような心理的プロセスで動機づけられ、行動の選択とその持続がなされるのかというメカニズムを理論化し、動機付けは、職務遂行の努力が何らかの個人的報酬に繋がるであろうという期待と、その報酬に対して人が持つ主観的価値の二つの要因で決まるとしています。

個人が報酬に高い価値を認め、努力すれば報酬が得られると感じる期待が高ければ高いほど、人はより一層努力すると考えました。

ここで報酬というのは、金銭だけではなく当人が主観的に報酬と思うものすべてを指します。

「期待理論」の特徴は、極めて合理的なソロバンずくの損得勘定が行動を決めとするところで、中小企業の社長にとっても実感をともなって容易に理解できやすいと思います。

理論を意識するしないに関わらず「ニンジン作戦」として、人事・報酬制度に広く応用されています。

私の印象では、報酬、特に金銭報酬を引き上げることで、モチベーションアップに結びつけようとするケースが多いと思います。

例えば、一担当者を役付にし、いきなり役職手当10万円の課長にしたら頑張るだろうといった短絡的なケースです。

ご相談に来られる社長のかなりの方がこのパターンなので笑えません。

あまり賛成できないと伝えると、「20万円にしますか?」、「ボーナスつけましょう」となったりするので、なお笑えません。

報酬(この場合は地位と金銭)を、闇雲に挙げることで期待は下がってしまいます。

つまりは成功確率が低ければ期待が下がり、報酬の上昇を帳消しにするどころか無に帰します。

かけ算の怖いところです。

このタイプの社長の部下で、役職者として成功した社員は皆無といっていいと思います。

それは社長自身が金銭に強く動機づけられることの裏返しに強烈な要求を部下に突きつけることになるからです。

モチベーションのダークサイドとも言えますが、なかなかご本人は気づかないものです。

担当者として成功しても、役職者として失敗し、失格者の烙印を押されハシゴを外され退職した前任者の山を見ていますから、社員は合理的な選択として誰も上を目指しません。

社長は、「内の社員はモチベーションが低い。もっとニンジンを」の悪循環にはまっていきます。

期待を上げるには、育成や安心の仕組みが必要なのです。

期待と報酬のバランス、このあたりが人事制度がお役に立てる領域だと思っております。

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