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2012年9月13日 (木)

先達に聴いてみよう!第7回 春日助産院 院長 大牟田智子さん(後編)

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 福岡のベッドタウン・春日市で創業47年、母娘二代にわたる春日助産院院長・大牟田智子さんの後編です。「自然分娩」と「母乳で育てる」をプリンシプルに掲げる同院では、月に十名前後の赤ちゃんが元気に産声を上げています。少子高齢化といわれて久しいですが、その原点は妊娠・出産に始まる母子関係に遡ります。最前線で活動されている先達にお話しを伺いました。

 「スポック博士の育児書」、アメリカ型育児の影響

 戦後、アメリカの占領政策により日本旧来のシステムが否定されて行きます。それは、出産、育児においても同様だったそうです。アメリカの小児科医ベンジャミン・スポックが1946年に著した「赤ちゃんと子供の育児の常識についての本」が育児のバイブルと位置づけられ、アメリカの民主主義の生活スタイルと相まって広まることになります。アメリカの住環境を前提として赤ちゃんの頃から個室を与え、「泣いたらすぐだっこすると依存心の強い甘える悪い子になる」とした自立心を重視する育児法です。反面、親子の接触が少なく、現在では、その育児法に異議を唱える向きも少なくないそうです。

 川の字文化、濃厚な接触が、情動や共感性を育む

  日本の旧来の育児法は、個室のない住宅事情を反映し、夫婦と子供がいわゆる川の字で一緒に寝るスタイルでした。また、お母さんが川で洗濯していると、お父さんが赤ちゃんを懐に抱いている風で、とても濃厚な接触が行われていました。近年の脳科学の研究で、このような濃厚な接触が、脳の扁桃帯を刺激し情動の発達に寄与することが明らかになっているそうです。

  逆に、親子の接触を、ミルクを飲ませる程度の必要最低限とした場合、情動が未発達で共感性が持てない問題を引き起こすとされています。佐賀バスジャック事件の少年や東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の山﨑勤は犯罪として顕在化したケースですが、内向すると鬱病などとして現れることもあるそうです。

  日本の生活スタイルも様変わりですが、子育てにいかに濃厚な接触を取り戻すか、「新・川の字文化」の確立が求められています。

 指一本、社会に掛けて育児ができる環境があれば

  先達は、「母乳を与えることは血液を与えること、授乳期の母親は疲労困憊、通常の仕事はできない。」と指摘されます。育児休暇などの支援制度を最大限利用する「ちゃっかり族」がいる反面、育児中も100%の仕事をしようとする「がんばり族」が大半だそうです。ゼロか百かではなく、体調や家庭の事情に合わせ、仕事を通じ社会との接点を確保しながら育児ができる環境が望まれています。育児休業などの制度や法律の整備だけでなく、日本型の仕事のやり方を変革しなければならない時期が来ていると強く感じました。

 家庭と病院の狭間を埋める!産後の養生所を作る

  先達は、産後の女性は心身ともに疲れ果てており、母になることに対する苦手意識も相まって、どうしたら良いか分からないまま育児を続け、赤ちゃんにもしわ寄せが行く現状を指摘されます。また、育児で困ったことがあると、以前は井戸端会議で解決できたようなことも病院に走る傾向があるそうです。先達が出産を通じ直接かかわることができるのは年に百名余り、もっと多くの母親の幸せな育児のために何かできることは?と自問自答された結果、家庭と病院の隙間を埋める「産後の養生所」の構想にたどり着かれたそうです。この施設では、母親のコミュニティーだけでなく、父親も参加し必要な情報も得られる仕組みにされるそうです。先達の新しい夢を応援して参ります。

 春日助産院 816-0851 福岡県春日市昇町6-102

 TEL 092-581-4069 FAX 092-586-0010

 http://kasuga-jyosanin.jimdo.com/ 

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