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2013年6月15日 (土)

先達に聴いてみよう!第10回 大野 尚 (おおの ひさし)氏(前編)

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ビッグ・フィールド・マネージメント株式会社 代表取締役、スカイマーク株式会社 監査役 
大野 尚 (おおの ひさし)氏(前編)

今回、ご登場いただく先達は、大野尚氏です。氏は、創業期の株式会社エイチ・アイ・エスに身を投じ、取締役として活躍されました。現在は、経営者を対象にした沸騰塾を主催されています。

 格安航空券の弱小旅行代理店が売上高4,000億の企業へ急成長を遂げた実体験を基に、起業家へのアドバイスを伺ってきました。とても濃い内容ですので次号と前後編に分けてお送りします。

逃げられない状況を作れ!

 先達とHISの創業者、澤田会長との出会いは、旅に関するエッセイの取材で先達が会長を訪問されたことだそうです。大きな夢を語る澤田会長に共鳴、出店間もない福岡営業所を任されることになります。営業所を任されるに当たり澤田会長から一見無茶苦茶と思われることを申し渡されます。

「営業所は独立採算制だ。すべての権限は君に与える。その代わり、赤字が出たら君の責任、赤字は君の借金として精算して貰うから。」

 赴任してみると、営業所には既に300万円の赤字がありマイナスからのスタートだったそうです。
 一年間は赤字に沈み、本当に本社から赤字分の請求書が来たそうで、さすが徹底ぶりです。二年次からは倍々ゲームで黒字化したそうですが、その成功要因は「退路を断った」ことにあると仰います。澤田会長の理不尽にも思える命令が、先達に決断を迫り、前に進むしかない状況を作り、プラス発想が沸き上がったのだそうです。

「ゆとりのある状態で始めてはいけない。カネがあればカネに頼るし、モノがあればモノに頼る。何もなければ自分たちで何ができるのか考える。」

確かに納得です。

徹底的にやった競合調査、ストコン

 プラス発想が沸き上がったものの、スタッフは事務員の女性と学生アルバイトの二人だけ。カネ、モノだけでなくヒトも乏しい状況でした。ただ、赤字会社は来客が少なく閑で時間だけは潤沢にあったそうです。そこで、同業他社の研究を徹底的に行ったそうです。マーケティングでいうところの競合店比較調査(ストコンStoreComparison)です。

評判がよい繁盛している旅行代理店に客に成りすまして窓口に行って接遇されながら徹底的に長所・短所を研究されたそうです。ここで重要なことは、同業者としてプロの目線ではなく、客として素人の目線で見ることだそうです。ここでの気づきをスタッフ全員でフィードバックし、掃除からパンフレットの並べ方、旅行地の説明の仕方まで些細なことから一つ一つ日々の業務を改善し繁盛店に負けないレベルへ高めて行かれます。学びや気づきを行動に落とし続ける力マネジメントの原則通りです。

No.2を作るな!No.1を作れ!

  倍々ゲームで売上げを上げていくには、新店舗の出店が不可欠になります。先達も拠点の拡大のため人材育成の問題に直面されます。

「よく自分の右腕を作れ、とか№2を作れといいますが、それじゃダメです。自分を超えて行くようなヒトを育てないと組織は伸びません。No.1を作るつもりでやって丁度いいんです。」

 確かに伸び悩んでいる会社の社長には右腕はいないことが多いですし、人材がいないと嘆きながらも自分を超えるような人材を嫌う傾向が強いとも感じます。社長が自分の都合のよい人材ばかり求めていているようでは組織拡大は覚束ないということなのでしょう。示唆に富むお話しです。

(次号 後編につづく)
ビッグ・フィールド・マネージメント株式会社
〒810-0001
福岡市中央区天神5-10-1 NYBFビル4F
●電話092-771-8852
●メールアドレス info@bfmjp.com
●ホームページ http://www.bfmjp.com

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