ビジネス・投資

2009年11月23日 (月)

第5期天神塾 第6回プログラム「IT技術の行方~パラダイムシフト」に参加しました。

Img_0238 毎回、多彩な講師を誇る天神塾ですが、今回は早稲田大学大学院教授・坂井滋和氏を迎え、「IT技術の行方~パラダイムシフト」と題し、講演いただきました。

これも恒例ですが、課題図書は、ジョージ・フリードマン著「100年予測」でした。

地政学をベースにした発想は、「2050年日本、トルコ、ポーランドがアメリカと戦争へ」など、少々荒唐無稽な感もありましたが、現在の中東情勢とアメリカの対応を理解するには、示唆に富んだものでした。

地政学自体、大東和共栄圏の思想的根拠となったとして、禁じられた学問とも言われていますが、若いメンバーには、全く馴染みがなかたようです。

二十歳ぐらいの頃、倉前盛通著「悪の論理」読み、こんな発想があるんだ!と思ったことを懐かしく思い出し、手にとってみました。

坂井教授のお話は、現下の中東情勢から量子力学まで、広範囲に及び、正にパラダイムはシフトしっぱなしという知的冒険の感がありました。

90年代、半導体DRAMの世界シェアを独占した日本メーカーが、韓国や台湾のメーカーの後塵を拝すようになった理由を、パラダイム変換の好例として解説いただきました。

電気工学には「30メガヘルツの壁」というものがあったそうですが、パソコンの高速化にはそれを超える必要がありました。

ちょうどWindows95から98、CPUがDX2からPentiumへ変わる頃だと思いますが、日本のメーカーでは、半導体のビジネスは電気工学を学んだ秀才たちの手に委ねられており、「30メガヘルツ超」の世界=量子力学が理解できなかったようです

後発の韓国や台湾のメーカー、持たない者の強みを生かし、いち早く「電気工学から量子力学」のパラダイムシフトに成功し、その後の半導体市場の覇権を制したと分析されていました。

坂井教授のご専門は、「国際情報通信」であり、インターネットについて、私にとっては全くパラダイムシフトに等しい解説もいただいたのですが、この辺りは、天神塾に参加された方のみ特権でしょうか。

坂井教授は、天神塾にはレギュラー講師的存在でいらっしゃるそうですので、ご興味のある方は、ぜひ第6回に参加されてみてはいかがでしょうか。

2009年11月19日 (木)

返済猶予法案、衆院可決。バンカーはナンカー?

Img_0403 いわゆるモラトリアム法案が衆院を通過したそうです。

平成の徳政令といわれる本法案は、必ずしも筋の良いものではないと思いますが、いかがでしょうか?

返済を猶予されても、借入金は減るわけでもなし、やむを得ないケースはあるにしても、歯を食いしばってでも払っていかないと、カンフル剤に負けてしまうような気がします。

中小企業経営者や個人事業主について、事業に一度躓いたら、丸裸にするような過酷な制度こそ、先ず改めるべきでしょう。

上場企業ですら、企業寿命30年と言われる中で、延べ数千人の雇用を確保してきた中小企業経営者が、一度の資金ショートで、身ぐるみを剥がれる代表者個人保証を当たり前のように残しながら、ニュービジネス振興など、まやかしでしょう。

亀井大臣の狂い咲きは、あと半年の命ですから我慢するとしても、大河の河口が潤うのは上流の森があるかだということを、民主党政権が理解しないならば、また四年後は政権交代でしょうか。

返済猶予法案には、「銀行自体が、独自の判断ができないために法律が必要だ」と説明する方もいらっしゃいますが、強ち否定できない面もあるようです。

中小企業融資は、保証協会保証が前提で、保証が付かないと取り組みしないとするバンカーの本領を放棄したとしか思えない有様です。

特に中途半端な地銀には、その傾向が強いようです。バブル時代は土地を見て人を見ず、事業融資が行き詰まるとサラ金化し、今や与信判断も御上に委ねたバンカーに明日はあるのでしょうか?

デビッド・ハルバースタムの代表作「ベスト・アンド・ブライテスト」は、ベトナム戦争を遂行したエリートの物語ですが、善良で優秀な人々がもたらした災禍が、平和な日本で繰り返されるのでしょうか?

2009年11月17日 (火)

JNG齋藤社長、誕生会に参加しました。

Img_0220_1s 株式会社ジャパンネットワークグループ齋藤一真社長の49回目の誕生日を祝う会が開催されました。

私が参加するようになって十年になりますが、齋藤組ともいえる人脈は、益々多彩です。

会場は、大名一丁目の萬天集落でした。こちらは民家を改造したレトロ・モダンな和空間で、昭和のようでもあり大正のようでもあり、不思議な時間が流れるところです。

Img_0211s 今回のメインは、何と言ってもチョコレートショップオーナーシェフ、佐野隆氏の手になるバースデーケーキでしょう。

齋藤社長は、お気に入りの店があると、その全身全霊を?傾けてその店の歩く広告塔になる方ですが、ケーキには、佐野シェフの謝辞が書かれていました。

チョコレートショップの看板商品、いわゆる「石畳」横9個×奥6個=計54個敷き詰めたうえに、新鮮なフルーツを盛りつけた贅沢な一品です。

18金の金粉が、これまた贅沢に振りかけられており、正に恐るべしです。

一年という時間は、誰にも平等なはずですが、その姿勢により、積み重なるものは、全く違うのだなと毎回思います。

来年は、知命を迎えられる齋藤社長、次はどんな会になるでしょうか。今から楽しみにしております。

2009年9月 8日 (火)

創立十周年 感謝の会のお知らせ

当事務所は、1999年10月1日に開業し、本年で十周年を迎えます。

これも顧問先様をはじめ、ご支援いただいた皆様方のお陰でございます。改めて御礼申し上げます。

感謝の意味を込めまして、来る10月9日(金)、ホテルセントラーザ博多におきまして感謝の会を開催する運びになりました。

つきましては、本ブログをご覧いただいている皆様にもご参加いただきたく、先着5名様をご招待したいと存じます。

matsuda@e-roumu.com までメールをお願いします。

感謝の会は、17時30分より第一部セミナー、19時より第二部夕食会の二部構成です。

Photo1_2 第一部のセミナーは、鈴木啓之(すずき ひろゆき)牧師を講師に迎え

「すべては益に変えられる!」

と題し講演いただきます。

鈴木牧師は博徒から劇的な改心の後牧師となった異色の経歴の持ち主です。

正にどん底から這い上がり「ネバーギブアップ!」を体現された同師に逆境をバネにそれを跳ね返すだけでなく、好機に変えていく、力強い心構をお話しいただきます。

昨年夏のリーマンショックに端を発する世界同時不況は中小企業にも大きな影を落としていますが、反面、不況は中小企業にとってシェアを伸ばす好機でもあります。

「危機は好機」と頭では理解できていても、なかなか攻めに転じられないジレンマもあります。

這い上がるとき何かが深まる、厳しい経営環境、企業のあるべき姿への紆余曲折は、成長への大きな糧となるはずです。

本セミナーが皆様の日々の経営に何かのヒントとなれば幸いです。

参加ご応募お待ちしております。

2009年8月 6日 (木)

第5期天神塾 第3回プログラムに参加しました。

Img_0043昨日、第5期天神塾第3回プログラムに参加しました。

毎回、課題図書があるのですが、前回は、隆慶一郎著「一夢庵風流記」でした。

前田慶次郎の生涯を描いたものですが、「利家とまつ」の対局をなすストーリーで、為政者の側でなく、その時代を生きた人々の視点から書かれており、興味深かったです。

慶次郎は「北斗の拳」の「雲のジュウザ」のモデルかな?と思うほど天衣無縫の男ぶり、私も風流に傾(かぶ)いてみたいものです。

さて、今回は、副塾長の星﨑剛士氏より「ケーススタディ」の講義がありました。

ケースは「デル・コンピュータ」で、事前にA4で30枚超の資料が配付されており、なかなかに噛み応えのある内容でした。私としては消化不良を起こしそうな勢いでした。

講義の冒頭、副塾長より、ケーススタディの唯一のルールは、「すべての意見が正しい」といことだとのお話しがあり、ホッと一安心しました。

今回のケースは、90年代後半、デル・コンピュータが独自の直販システムに、インターネットを結びつけ勃興したときの戦略を検討するものでした。

4c ずぼらな私としては珍しく予習をして行ったのですが、これも天神塾のなせる技、結構、ハードル高いです。

特にデルということでマーケティング絡みとも思いましたので、ここは一番、フレームワークに頼ってみようと思いました。

戦略ということで、思い浮かんだのが、マッキンゼーの4Cモデルです。                       

一般には、Customer(市場)、Competition(競合)、Company(自社)の3Cですが、Channel(販路)という独自の意思を持って行動する第三者を加えたモデルです。

5forces ところがどっこい、副塾長の講義では、マイケル・E・ポーターの5Forcesが登場しました。
                         競争戦略よいえばポーターですが、5Forcesは聞いたことある程度で、応用して考えをまとめたりするのは初めてでした。

現在では、多少修正が加わって、5Forces+1というような形でも応用されるそうですが、結構、それぞれのForceについて何をどう評価するか、難しい点がありました。

また、同じ事項を、又別のForceで評価したりMECE(漏れなくダブりなく)になっていないと思ったり、少々混乱しました。

しかし、フレームワークは、自分の思考をまとめるための道具に過ぎないので、大胆に切り分けていき、自分なりの仮説を作り上げることが重要であること学びました。

これは、まさしく「すべての意見が正しい」ということであり、正解のない世界で生きる私たちにとって、重要なことだと思いました。

仮説があれば修正できますが、それがないまま正解を求めても、徒労に終わるだけでしょう。

仮説がPrincipleにまで高まれば良いのでしょうが、それはまだ先の話。

全10回の講義は残り7回、しっかり深めて行こうと思います。

2009年8月 4日 (火)

中央最低賃金審議会答申、九州エリアは賃上げ見送りか?

2008 中央最低賃金審議会は7月29日、2009年度の地域別最低賃金の改定について、全国加重平均(時給)の引き上げ額を7~9円とする「目安」をまとめ、舛添要一厚生労働相に答申しました。

 それによりますと全国の加重平均は710~712円となり、引き上げ幅は前年度実績(16円)を大きく下回る見込みです。

 今回の答申の特徴は、最低賃金で働く人の収入が生活保護の給付水準を下回る「逆転」が起きている東京など12都道府県(左表黄色)では、時給2~30円程度の引き上げを要請し、一方、逆転が起きていない35県は「現行水準の維持を基本」として、引き上げの見送りを提案したことです。

 これは、不況の深刻化により、使用者側の「地方経済回復の見通しが立っていない」などと、引き上げに反発する意見に配慮しつつ、改正最低賃金法の趣旨に沿うべく切り分けた結果といえるでしょう。

 今後、地方の審議会で都道府県ごとの改定額について審議。10月1日ごろに新しい最低賃金が適用されますから、最終決定ではありませんが、基本線は変わらいないと思われます。

 このことから九州・沖縄8県(左表ピンク)では、「逆転」はありませんので、引き上げは見送られる可能性が大となりました。事業主としては一安心ですが、問題もあります。

 全国中の最低賃金である宮崎、鹿児島、沖縄の3県の水準是正も見送られることになります。
 他方、今回引き上げの対象となる東京、神奈川、大阪を含む12都道府県は、北海道、東北の3県を除くと元々賃金水準の高いエリアです。

 これにより、最高額の東京、神奈川は、20~30円アップが見込まれ、最低額の宮崎、鹿児島、沖縄との差は、現在139円から160円前後まで拡大することになります。

 生活費が違うというとそれまでですが、地域間格差の拡大は好ましいことではないでしょう。最低賃金の考え方が再び問われることになりそうです。

2009年7月26日 (日)

田の字の整理術

Bcgppm 田の字=マトリクスを利用した分析手法といえば、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)が有名でしょう。

経営計画やマーケット戦略を検討する際、よく用いられる手法です。

BCGのPPMでは、左図のように縦軸に市場成長率、横軸に相対的マーケットシェアを取ります。

市場成長率が高くなればなるほど、その成長に見合う投資を行う必要があるため、資金需要も旺盛となります。

マーケットシェアが高いほど、売り上げも大きく、コストも低くキャッシュフローを創出する力は大きくなるといえます。

4象限にはそれぞれ、第一象限=問題児、第二象限=スター、第三象限=金のなる木、第四象限=負け犬というマスコットネームが付いています。

Bcgppm_2 プロダクト・ライフ・サイクル論(PLC)の見地からですと、一つの製品やサービスが、問題児→スター→金のなる木→負け犬と移っていくといえるでしょう。

企業存続の観点からいいますと、新規事業と既存事業の戦略的連携として、左図のように解説されます。

既存事業が、スターの座を降りると、次代のスターたる新規事業を育成すべく戦略を立てることになります。

この戦略は、金のなる木となっている既存事業(キャッシュ需要小・キャッシュ創出力大)のキャッシュフローを、問題児たる新規事業に投入することで可能となります。

既存事業が負け犬になる前にスターが出現するが、企業存続の鍵となります。

企業寿命三十年説が喧伝されていますが、中小企業においては社長の寿命の意味で用いた方がいいかもしれません。

市場、製品、社長=人材のどれに置き換えても、BCGのPPMは示唆に富んでいると思います。

Mece 田の字=マトリクスの良いところは、適切な二軸の組み合わせで、簡単にMECEが実現できるところです。

Mutually(互いに)Exclusive(排他的に)=重複無く

Collectively(集めると)Exhaustive(全体を尽くす)=抜け落ちがない

その頭文字をとってMECEですが、分析には漏れなくダブり無く行うことは、とても重要かつ困難です。

先人の知恵、田の字の整理術を活かさない手はないと思います。

先人の英知に感謝。

2009年7月23日 (木)

皆既日食、やはり心惑わすのでしょうか・・・

P1050064sssx 46年ぶりに日本で皆既日食が見られるとのことで、街は沸いていたようです。

見ず知らずの他人同士でも「見えますか?」とか「どうしたらいいの?」とか声を掛けたり、掛けられたり久々に共通の話題であったように思います。

英語には、月を表す言葉に、「Moon」と「Lunar」の二系統あるようですが、後者は「Lunatic(狂気)」に代表されるように、専ら月の人を惑わす側面を強調しています。

月食というのは、確かに、月の妖しさを感じる現象には違いありません。

皆既月食の年だからというのではないでしょうが、正にLunaticとしか言えないような不正が、職場で頻発しています。

先日も「業務上横領について」書かせていただきましたが、機密の持ち出しに始まる不正な転職活動など枚挙に暇がありません。

これらの行為は、犯罪であり、犯した人間が全責任を負うものであり、弁護の余地はありません。

必ず作用・反作用、因果応報のようなものがあって、事件が発生していると思いますが、これは非行の当事者(当人・会社)の個別の問題だけでなく、平成以来の人事・労務管理の潮流がもたらした影響も否定できないのではないかと思います。

企業は、人事・労務管理の改善に取り組み、就中、このような事件から会社と社員を守らなければなりません。

短期的にはセキュリティ強化、中長期的にはモラール(帰属意識)の強化が必須の命題になるのではないでしょうか。

これらの課題に対応することが、正に特定社会保険労務士の仕事だと思っております。

次に皆既日食が日本で観測できるのは26年後だそうですが、それまでには、このミッションが果たされて、モチベーションの高い社員に満ちあふれた日本であることを願っています。

2009年7月18日 (土)

東京出張報告⑥「社労士事務所経営研究会」

Photo_4 船井総合研究所主催の社労士事務所経営研究会7月度例会に参加しました。

本研究会は、参加する事務所とともに、①日本の新しい社労士像を創造し、②人事労務問題に泣き寝入りしてきた経営者や労働者にとって社労士が身近で頼りがいのあるパートナーであり、③10年後、小学生がなりたい職業のトップクラスに、カッコ良くて、社会に役立つ『社労士』が選ばれることを目指しているそうです。

午前中は、社会保険労務士法人大野事務所・代表社員の大野実先生より、『3億円を実現する社労士事務所経営について』と題し、セミナーがありました。

大野先生は、開業32年、売上高3億円、顧問先200社、役員5名、従業員25名(うち勤務社労士15名)の社労士法人を率いる、業界トップランナーの一人です。

大野事務所は、いわゆる親子・兄弟の同族法人と違い、役員には他に大野姓はおられません。そういう意味でも、私どもの目標とすべき事務所だと思っております。

事務所の成長ステージに合わせて、思わず頷く、経験談の数々を、惜しげもなくお話しいただきました。

1億円規模になる26年掛かっておられるのですが、3億円規模になるのにわずか5~6年ですから、成長スピードの加速度は恐るべです。

社労士事務所の成長ステージは、よく次の三段階と言われます。

①創業から売上高1000万円までの段階
 とりあえず家族で何とか食べていけるレベル。従業員を持たず、事務所は自宅兼用。残念ながらこの段階にほとんどの開業社労士がいるようです。

②売上高3000万超の段階
 事務所は自宅と分離、従業員2~3名。何となく達成感?もあって、ここで規模的成長を止めて、個人経営に徹し、利益最大の誘惑に駆られる時季かもしれません。逆にもっと上に行こうと思うと、資金的に最も苦しい時季でしょう。

③売上高1億円超の段階
 従業員は二桁になり、2チーム以上のラインが組織化され、対応力も桁違いとなってくる。私が少なくとも達成したいと思う経営レベルです。

私自身のことを振り返ると、開業初年度で売上高1700万円、4年目には3000万円に達しましたから、随分と足踏みが続いていますsweat01。大野先生の着実な歩みとは大違いです。

しかし、この足踏みの間に、3号業務主体の狩猟型から1・2号業務主体の農耕型へ転換することができました。スタッフも定着し、2チーム目の萌芽も芽吹いています。

あと三年で③のレベルへ行きたいと強く思ったセミナーでした。

東京出張報告⑤「既に起こった未来」

Img_2053s お店の方は、中国系と思われる方ばかりで、何となくぶっきらぼうですが、品数や素材はOKです。

干しアワビですが、一人前4,000円+αの価格で出てくるとは結構、良心的ではないでしょうか。

この辺りが、お奨めいただいた理由でしょう。

生ビールが紹興酒に変わり、話も佳境となってきました。

Photo

経営計画や経営改善を行う中で、大きなうねり、メガトレンドといったものがあり、十分に意識して考え抜かなければならないとの指摘がありました。

ひとつは、先進国の人口減少の問題です。日本では、いわゆる少子高齢化問題として指摘されています。

生産年齢人口(15歳~64歳)は、1995年(平成7年)をピークに減少に転じ、総人口も2005年(平成17年)以降、減少に入りました。

総人口に対する生産年齢人口の比は、2010年度(平成22年)で63.9%、2065年(平成77年)では49.9%と何と半分を割り込みます。

人口予測は、すべての学問のうちで唯一、50年の単位で正確に未来を予測できるもので、ドラッカーが「既に起こった未来」と指摘したように、この人口減少は確実に起こるのです。

Photo_2

もう一つは、所得格差の拡大です。

このグラフは、所得分布の1998年(平成10年)と2007年(平成19年)の比較ですが、この十年で1000万円超の富裕層も、600万以上1000万未満の中間層も減少し、400万未満の低所得層が増加しています。

Photo_3 このグラフは、平成19年の人口ピラミッドですが、最後の富裕世代ともいえる団塊の世代が、年金生活に入ろうとしており、消費動向に大きなインパクトを与えています。

高度成長からバブルに掛けて消費市場の主役であった百貨店が苦戦している理由も必然といえるでしょう。

Img_2056s 日米欧、かつてのトライアドパワーの市場が縮小する中、とりあえずやってみて後で調整しようというインフレ発想はもう通用しないのでしょう。

社会保険労務士の世界も、あっという間に成長市場を通り過ぎて、成熟市場を迎えていると言われますが、やは りこのトレンドの影響なのでしょう。

翌日は、社会保険労務士の業績アップの勉強会ですが、ある種危機感を以て望みたいと思いました。

2009年7月17日 (金)

東京出張報告④「船井流コンサルタント育成法」

Img_2046s_2 「取りあえず生」から始まった談論ですが、正に風発dash、様々な話題に飛びます。

船井総研の業績改善コンサルティングの手法についてもお話しが及びます。

「売上を上げたり、コストを下げるなら、入社3年程度のコンサルタントなら誰でもできる。」と仰います。

大卒直入、二十代半ばの若いコンサルタントがそこまで来る秘訣は「一点突破」にあるそうです。

Img_2048s_2 得意なこと、できることを徹底して行ことで可能となり、墨俣の一夜城よろしく、まず最前線に橋頭堡を築いて進んで行くとのことです。

船井総研に入社するレベルの人材でも、短期集中、一点突破でアンバランスを抱えながら、立ち上がっていわけですね。

いわゆる「はまる」という状態が重要で、一つの手法に徹底的にはまって、様々な事例に対応することで、自在に対応できる刃に研ぎあげていくのでしょう。

思えば、新卒で債権回収の仕事に就いたとき、最初にはまった手法は「賃金債権の仮差押え」だったなあ。それから色々なものを押さえて・・・。

新人育成の方法として、示唆に富んでいると思いました。

Img_2050s しかし、これもP/L(損益計算書)上のことで、B/S(貸借対象表)の改善というと、ベテランでないと難しいようです。

P/Lは一定期間の収益ですから、1決算期の改善で済むわけですが、B/Sは財務状況を表し、これは長期にわたる
資産、負債、資本の調達・運用の結果
なので、一朝一夕では改善が難しく、一点突破ではどうにもならなそうです。

中小企業の経営者は、P/L=損益重視、金融機関、なかんずく銀行は、B/S=財務重視の傾向が強いようです。

Img_2051s ここに意識のギャップがあり、金融機関から資金をストップされた場合、中小企業経営者は、「利益が出ているのに何故だ?!」となる理由だそうです。

中小企業経営者の側では、「何を突然?」となるのですが、ことはB/S(貸借対象表)の問題ですから、今に始まったことではなく、銀行からすれば「何を今さら?」となるのでしょう。

長期にわたり脆弱な基盤しか持たない企業は、その歴史を一夜にして閉じる危険を抱えており、そこで働く人々のためにも企業存続のための財務戦略が必要です。

話が専門外になりましたが、やはり気づきに感謝です。

東京出張報告③「新丸ビルで聞くハローデイの話」

Img_2080s_3 セミナーの流れで、食事に行くことになりました。

船井総研本社のある日本生命丸の内ビルの筋向かい、新丸ビルへと向かいます。

出張前に、天神塾のメンバーの(株)ブリックハウスの焼山社長と(株)イムズの大野さんのお二人に、「東京のお奨め」の場所をお尋ねしたところ、「新丸」を推薦いただきました。

お店もお二人のお薦めで、5階の中華料理店・隋園別館へ。

新丸は、5階までが店舗、6階より上がビジネス棟になっているようでした。

5階は飲食店が軒を連ねており(ビルの中ですから本来、おかしな表現ですが、正しくそんな感じなのです。)、一つの横丁のようでした。

店に入ると、予約席ばかりでしたが、運良く一つだけ出口に一番近いテーブルが空いていまして、そこで歓談とあいなりました。

百貨店はじめ流通業が大苦戦との話の中で、「そんな中でも検討している企業は?」との問いに出てきた答えは、「ハローデイ」 。

「ハローデイなら、いつも買い物に行ってますが・・・」

「そういえば、松田さんは福岡ですね・・・」

Img_2045s 全く気づかず不明を恥じ入るるばかりですが、ハローデイは「日本一視察が多いスーパー」と言われ、「アミューズメント・フードホール」を売り場のコンセプトに16期連続で増収増益の業界注目の企業だそうです。

外から見ると、また違う光景があるものですね。灯台下暗し、隣の芝生シンドロームでしょうか?

気づきに感謝。

話はまだ前菜、次回に続きます。

2009年7月14日 (火)

東京出張報告②「船井総研・基本体質強化のための戦略セミナー」

Img_2130sディー・ブレイン証券訪問の際、船井総合研究所のチーフ・コンサルタントの方が「基本体質強化のための戦略」と題したセミナーがありました。

船井総研といいますと、メールやメルマガを使った物量作戦の印象が強く、マーケティング重視の印象があり、何となく猫cat またいでいた感がありました。

翌日も社労士の勉強会で、船井総合研究所に行くので、これもご縁と思い、セミナーに参加することにしました。

印象的だったことが三つ。

1.講師の方の豹変ぶり
 自分の出番までは、何か仕事をされていたのでしょうが、ノートパソコンに向かってそれはそれは暗い表情だったのですが、出番になるやいなや表情は一転、満面の笑みlovelyに、いわゆる立て板に水の話しぶりで60分の持ち時間を疾風dashのごとく駆け抜けました。

 コンサルタントというのは、パーソナリティーの問題ではなく、そこには確立された手法といいますか、やはり技術があるのなと感じました。

2.セミナーはフック商品へのアプローチ重視

 無料のセミナーですから、特別な資料を作成する必要もなく、汎用的なデータを使いながら、事例の話で一気に持って行く。配布資料は、フック商品の説明とアンケートという見事さで、徹底しています。

 資料は、個々に作り込むよりも素性のよいデータによる汎用性の高さを重視すべきと思いました。 自動車のシャーシは基本設計がよければ、様々な車体にアレンジできますが、正にそんな感じです。

3.船井流顧客選別法

 「弘法は筆を選ばず」真っ赤な偽り、筋の悪い客は、黒星に直結するとのことで、次の三点のうち少なくとも一つに当てはまらないと、依頼は受けない原則があるそうです。
  ①良いと思ったことは直ぐ実行する。
  ②悪いと思ったことは直ぐ止める。
  ③やると決めたことはできるまでやる。

我が身を振り返ると、なかなかに考えさせられるセミナーでした。

感謝。

2009年7月12日 (日)

東京出張報告①「ディー・ブレイン証券訪問」

Photo 弊社は、本年3月に、社労夢ハウスに加盟し、社労夢ハウス福岡東区店となりました。

中堅以上の企業のニーズに対応するため、SaaSなどを利用した情報セキュリティ強化が主な目的でしたが、様々な提携ビジネスの提案もなされています。

今回の東京出張では、提携先を訪問し、今後の営業方針を定めることが目的です。

最初に訪問したのが、ディー・ブレイン証券株式会社です。

同社は、株式公開(IPO)専門証券会社として、グリーンシート取扱実績№1の証券会社です。公認会計士である出縄良人社長が、ベンチャービジネス支援の経験を生かし、グリーンシート創設と同時、1997年7月に創業されました。

グリーンシートは、1997年7月に日本証券業協会が創設した株式公開制度です。

従来の証券取引所と同様に株を売買する場ではありますが、最大の特徴は、主に会社を末永く応援する株主を募集する場として中小企業に利用されていることです。

制度開始以来12年、成長を続けてきたグリーンシートは、多くの企業の資金調達や社会的評価の向上に貢献しています。

グリーンシートは、様々な企業にとってメリットが得られる制度なのです。

現在の経済情勢では、さすがにグリーンシートも低調なようですが、その他にも金融機関を頼らない資金調達は様々な方法があり、成功事例を紹介いただきました。

株式公開(IPO)が、社会保険労務士の業務にどう結びつくのか?

株式公開には、その会社にあるリスクを最小限にしておかなければならず、財務的な問題は公認会計士の領分なのですが、隠れ債務の最たるものとして、不払い残業に代表される労務リスクの問題があり、そこに労務管理の実務家である社労士に労務監査業務の可能性が広がるのです。

事実、労務リスクが解消できず、株式公開直前で足踏みする企業も多いようです。

労務の問題は、業績に対するインパクトも大きいので、一朝一夕では解消できないため、是正計画とその実行は数年単位の仕事になります。

この業務は、弊社の理念である「中小企業の労務管理確立に貢献する」にも合致し、社労士業務の本道だと思います。

労務監査の手法も未だ確立はしていませんが、業界をあげて取り組むべき課題でしょう。社労夢ハウスのシステムを活かしながら、弊社でも対応できるよう高めて行きたいと思います。

2009年7月 9日 (木)

第5期天神塾第2回「事業計画の作り方」に参加しました。

Img_2009s 今回は、星﨑治男塾長の長男で、株式会社アクティブ・ワン代表取締役・星﨑尚彦氏が、講師として「事業計画の作り方」についての講義がありました。

この塾の凄いところは、実際の事業計画やプレゼンテーションが、当事者の方からライブで再現されることです。

本当の「生」の迫力といいますか、とても濃密な2時間で、こんなに短く感じるセミナーは他にありません。

天神塾は、月1回のペースで全10回、参加費はわずか7万円、主催者にとって提供する内容とコストが全く引き合わない、大変申し訳ないようなプログラムです。

セミナー修了後、ワインを飲みながらの歓談会があるのですが、会場へ向かう道すがら塾長にお尋ねしてみました。

「何でこんな割の合わない塾をされているのですか?」

塾長曰く
「名古屋出身で三井物産でも海外畑ばかりを歩いてきた。九州はそんな異邦人をすんなり受け入れてくれた。でも九州の経済レベルはそのポテンシャルに比してお粗末で、ここは一番、底上げしてやろうと思ったわけさ。」

うーん、納得です。

「松田さんはね、他の若い塾生と違って、いっぱい失敗もしてるわけだけど、その失敗に自己規制されちゃいけない。失敗した分だけ成功の可能性が高まってるだから、縮こまらないで行くことだね。」

塾長より力強い助言をいただいて、今週末は東京出張です。
新たな提携先との打ち合わせに行ってきます。

「行こうか?戻ろうか?」ここ一年余り思い悩んだ結論がそろそろ出そうな予感です。

蝉も地中に十年近く潜伏するとか、羽化する気持ちはどんなものでしょうか?

2009年6月19日 (金)

病床の叔父との対話

P1000213s 叔父は、重い病床にある。

東京出張中に母より連絡あり、見舞いに寄った。私の結婚式の前に中洲でお祝いをしてもらった以来だから23年ぶりの邂逅である。

叔父は、私を含め13人いる甥姪のスターだ。

神戸大学を出て、高度経済成長の花形だった百貨店に就職、盆暮れには都会の風を運んで来てくれた。

いつも忙しい人で、親戚の寄り合いにも小一時間といないのだが、一度姿を現すと、その場の耳目をすべてさらっていく。
聡明で私心がなく歯切れのよい語り口は一陣の薫風だ。
魅力的、その言葉が最も相応しい人物だ。

叔父は、予期せぬ来訪者のために、その行くべき道を示してくれた。
見舞いに行くと連絡したわずか二十分ばかりの間に考えたとは思えない適切なアドバイスだった。
企業経営者としての経験だけではない、人を思う心の強さを感じた。

①規模を追うな
仕事が増えても安易に人を入れない方がいい。今の規模を超えると、また苦しむことになる。虚名は不要、今の職員の方を大切にして、一時的な繁忙は、給与や賞与で報いることだ。

②大御所になれ
資格商売は資格を取れば誰にでも開業できるし、そう思って皆資格を取る。しかし、実際には誰にでもできるビジネスではない。お前には上手くいったことだけでなく手痛い失敗の経験もあるのだから、後から来る人の手助けをすることだ。第一人者になって、大御所として、新たな挑戦者を支援しろ。自分が自分がではなく、人と人を繋ぐ役目を果たすべきだ。俺がお前なら「大御所」だな、これで行く。

③健康に注意しろ
俺もそうだが、お前も好き勝手に存分に生きて来てきただろう。そろそろ方向転換、50代は、愛する人のために生きなければならない。50歳を前にまず何をするか?それは徹底した健康診断。愛する家族や職員を守るのは誰か?お前以外に誰が稼ぐ?家族を愛するなら、職員のことが大事なら、先ず元気で生きなければならない。お前は失敗を雪ぐために、何年間か無理を続けたはずだ。一度その復元力を使ってしまった身体、次はそうはいかない。漠然と70歳までは大丈夫だろうなどと努々思わないことだ。

23年の空白など、この叔父にはなかった。
伝え聞く断片を紡いで、いつか訪れる再会に備えてくれていたのだ。

この金言に応えて、どこまでできるかわからないが、肝に銘じたいと思う。
感謝、ただひたすら感謝。

2009年6月16日 (火)

第五期天神塾第一回「新規事業の起こし方」に参加しました

Img_1722s 天神塾は、星﨑治男㈱星アソシエーツ取締役・九州工業大学客員教授が、塾長をされている起業家育成を目的としています。

星﨑塾長は、元三井物産取締役、 商社の情報通信部門を担当し、AOL Japan(現DocomoAOL)、もしもしホットラインの立ち上げに携わるなど、新規ビジネスのエキスパートであるだけでなく、道州制導入推進など産官学連携でご活躍されています。

天神塾も第五期を数え、新たな1年が6月10日に始まりました。

全十回の講義は、様々な講師の方が予定されていますが、第1回は、星﨑塾長の講義でした。

勉強会の冒頭、議論のルールについて確認がありました。

「日本人は議論が下手だ。議論が上手とは、相手を言い負かすことだと思っている。重要なことは、相手の意見の否定せず、自分の考えを相手に伝えることだ。」

談論風発の気風をまずは宣言されました。

「僕は、自分の意見に確信があるときは、わざと小さい声でしゃべるんだ。逆に自信がないときは、大きな声でしゃべる。そうすれば皆が議論に参加してきて、三回に一度は間違いを指摘されて負ける。それぐらいでちょうどいいんだよ。」

至言だなと思いました。

参加された方も、創業経営者や有力企業の企画担当など多士済々で、今後の展開がとても楽しみな第1回となりました。

次回の課題図書として「失敗の本質~日本軍の組織論的研究~」が指定されました。ちょうど私が社会人一年目に発刊された名著です。学生の時以来といいますか、学生のときでもしたことがないような・・・。

何とか付いていきたいと思っております。

2009年6月 9日 (火)

人事の原則②

Img_1396s人が成長する過程や仕事を行ううえで重要な資質は、内発的動機を重視し、その使命感であると考えてきました。

所員や採用面接に応募された方にスタッフの資質を尋ねられると、「責任感より使命感」と答えて来ました。

私のようなフリーランスである職業人については、そのスタイルに耐えるためには、責任感のような外発的な動機ではとても無理と考えたからです。

このことについては、今も変わりません。

ただ、所員や一般の社員の方については、間違っていたのではないか?と思うようになりました。

P・F・ドラッカーは、その著書の中で、人事の原則の第二として次のことを指摘しています。

「兵士には有能な指揮官を持つ権利があるとはシーザー以前からの金言であるが、責任感のある者が成果を挙げあれるようにすることは、経営陣の責任である。」

前段で、指揮官=経営者は有能であることがその存在理由であること、後段で、兵士=社員の重要な資質は責任感であることを看破しています。

ここでもドラッカーは、経営者に手厳しいです。

経営者は、WHAT(何をなすべきか)を決定する役割を担っており、社員の仕事上のミッションを示す義務を負っているのです。

指揮官が持つ自由=会社でいえば経営権は、この厳しい義務を満たした場合に、はじめて成り立つということを忘れてはならないでしょう。

貴社に責任感のある社員はいますか?

その社員は成果を挙げていますか? 

2009年6月 4日 (木)

人事の原則①

Img_1372s P・F・ドラッカーは、その著書の中で、人事の原則の第一として
「ある仕事に就けた者が十分な成果をあげられなければ、それは人事を行った自分の間違いである。」と指摘し、経営者の責任と自覚を求めています。

経営者は、人事の失敗が起こると、経営環境や当の本人の能力、姿勢の問題等、様々な要因を論って、嘆くのですが、それはそもそも自分の下した決定の結果であって、失敗の原因と責任は、経営者自身にあることを厳しく

問うています。

経営コンサルタントの第一人者、一倉定も経営者の責任について、次の言葉を残しています。

「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任である。」

社長の責任で決定するということは、「結果に対する責任はすべて社長が負う」ということ他ならず、その結果として起こるすべてのこと、自分があずかり知らない事象、例えば部下の行為等を含めて、責任を負うことを意味します。

双方に責任の問題として語られていますが、経営者が主体性発揮をすることを説いているのだと思います。主体性発揮は、成功のための最初の鍵であり、それは、人事であれ何であれ変わらない大原則なのでしょう。

「常識のない社員が悪い」
「法律が悪い」
「中小企業だから・・・」

気持ちは分からないではありませんが、エラーするとグランドを蹴り上げる三流プレイヤーにならないよう、この原則を体現する経営者でありたい、あって欲しいと思います。

2009年5月 5日 (火)

憲法記念日に思う

Img_0997s ゴールデンウィークになりますと、庭の桜桃が実りますが、今年も瑞々しい若葉とともに可憐な実を付けてくれました。

憲法記念日の新聞はというと、例年、憲法第九条を巡って、護憲派と改憲派の論陣一色でしたが、今年は様変わりのようです。

昨年の派遣村以来、蟹工船ブームを経て、生存権の問題がクローズアップしてきました。

日本国憲法においては、いわゆる社会権として、生存権(二五条)、教育を受ける権利(二七条)、勤労の権利(二七条)、労働基本権(二八条)の五つを保障しています。

社会とは、19世紀から20世紀初頭の産業の勃興と人間・労働疎外の問題を解決するために権利として法制化された概念だと思います。

条文を参照してみましょう。

第二五条【生存権、国の生存権保障義務】

① すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

② 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

生存権(二五条)は、いわゆるプログラム規定として、国民の生存を確保すべき政治的・道義的義務を国に課したにとどまり、個々の国民に具体的権利を保障したものではないとの考え方もあるようですが、今日は別の角度から考えてみたいと思います。

生存権の問題を論じる場合、それを否定することができる人はまずいないでしょう。声高に生存権を主張する方たちは、新たな立法やより詳細な制度の確立を主張しています。

私も一度は事業に失敗し、いわゆるセーフティネットに助けられた口ですから偉そうなことを言える立場ではないのですが、恥を忍んで申しますと、自営業で雇用保険がなく生活保護を受けずとも十分にその手は差し伸べられました。

20世紀の権利確立を超え、経済発展の果実を享受した日本の21世紀的「生存権」の意味合いとはなんでしょうか?。

人間疎外の最たるものとされた工場労働にしか付かないと言ってはばからない派遣労働者がいる(主流かもしれないsign02)現代です。

マズロー的底辺の、しかしながら最下層には至らず対流する層に、法律や福祉制度は何をできるのでしょうかsign02

生きる糧の仕事に、主体性を持ち込むならまだしも、趣味を持ち込む現代は、その多様性こそ活かすべしと思う反面、答えを見いだせない自分を感じます。

これは、日々、中小企業の労務管理に当たる中で、同根の問題に出くわし戸惑っている今日この頃です。

2009年4月25日 (土)

定期健康診断、実施されていますか?

Img_0783s 春先に健康診断を受けるようにしているのですが、今年も結果が来ました。

肝機能、尿酸値、高血圧にメタボと要注意のオンパレードです。

そうとは言いながら、夫婦でやって来ました食べ放題、野菜バイキングのあんず畑です。

ランチからこの状態ですから、胃袋だけは超健康体です。

さて、例年この時期になりますと、健康診断についてのお問い合わせが多くなります。

健康診断には、①雇い入れ時の健康診断、②定期健康診断、③有害業務従事者の健康診断、④歯科医師による健康診断、⑤臨時健康診断等の種類がありますが、今回はパートタイマーの方の取り扱いについて述べたいと思います。

お問い合わせが多いご質問は、「パートタイマーも定期健康診断の実施義務がありますか?」です。

健康診断については、安全衛生法第66条に実施義務の定めがあり、同法施行規則第44条に定期健康診断について

次の条文があります。

「事業者は、常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない」

パートタイマーが「常時使用する労働者」にあたるかどうかの判断となりますが、時間給の社員をすべてパートタイマーと呼んでるようなケースもあり、会社によってその定義は様々でしょう。

安全衛生法及び同施行規則では、一般健康診断を行うべき短時間労働者を、次のいずれの要件も満たす者としています。

期間の定めのない労働契約または契約期間が1年以上
②その者の1週間の労働時間数が同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上であること

①は、3ヶ月更新等の短期の転がしで1年以上になったような場合も含まれます

②は、社会保険の4分の3ルールと同じです。

健康診断は、単に従業員個人の健康管理の問題ではなく、労務管理全般に関わってきますから、安全衛生法の義務とだけ捉えず、広く実施されることをお勧めします。

尚、雇い入れ時や定期健康診断の費用負担は、必ずしも事業主と定められているわけではありませんから、コスト面の問題で定期健康診断が実施できない会社は、従業員負担を考慮にいれて再考されてはいかがでしょうか?

2009年4月22日 (水)

七日見ぬ間のクワズイモかな

Img_0771s ちょうど一週間前のクワズイモですが、新芽が出たのに気づいて撮りました。

このクワズイモは、西新の植木屋の閉店セールで安く買ったもので、先々週には葉一枚になってしまって大丈夫かな?と心配していました。

駄目になりそうかな?と思っているときは、少しでも良い兆しがあると嬉しいものです。

Img_0849 出張から帰ってきますと、立派なが生えていました。

ちょっと大袈裟かもしれませんが、成長するときって、こんな感じなんだなと感慨深かったです。

衰退期、停滞期が先にあって、その後、兆しが見えると気づかないうちに一気に伸びている

伸びている最中って、とても静かで周りは気づかないものです。

きっと伸びるのに忙しくて、雑音も立てている暇がないんでしょう。

この頃、多くの経営者の方から、幹部候補生や新入社員の伸び悩みを憂えて、ご相談いただくことが多くなりました。社員の育成が、経営者の悩みの種なのは、洋の東西を問わず今に始まったことではないと思いますが・・・。

ただ共通にいえることは、一種の操作主義といいますか、「こうすればこうなるはず」とか「条件が整ったのだからこうすべき」とか、短期日で効果を上げるための育成手法のようなものが先行しすぎている傾向があるということです。

水耕栽培のように太陽光から肥料まで、すべてを最適化し、「さあ咲け!実れ!」「まだなのかsign02」と、じっと睨み付けているそんな感じでしょうか?

「関心を持ちながら見守る」「じっと待つ」といった時間という最も重要なエッセンスれられているようです。

中小企業においては、その資金繰り的要請から、なかなか時間という肥料が使えないかもしれませんが、社長のスピードだけでは組織は成り立たないといえるのではないでしょうか。

2009年4月18日 (土)

yahoo!ドーム観戦記

                                            

Img_0776s ご招待いただき、弊社と原田税理士事務所の面々で、去る15日の埼玉西武ライオンズを観戦しました。

16人部屋のスーパーボックスは、なかなかに快適です。

昨年も交流戦の阪神タイガース戦を観戦したのですが、同じタイプの部屋でした。

常々、「野球観戦=芝居見物」が持論の私にとりましては、室内でモニター観戦しながらビールbeer を飲み、「チャンス&ピンチ=見せ場」でバルコニーに出て臨場感を味わうことのできるスーパーボックスは最高ですsign03

試合は、4時間50分を超える熱戦の末、延長12回2対2の引き分けに終わりました。二度の満塁のチャンスを逃すなど勝ちゲームをモノにできず残念でしたが、その後のホークスの状態を考えますと幸運なゲームだったのかもしれませんsign02

昨年は、開幕5連勝sign01交流戦優勝で始まったホークスですが、結果は最下位。

まだまだ始まったばかりのペナントレース、杉内・和田の両左腕エースが健在ですから尻上がりの活躍を期待しています。

観客席を埋めて、ビールbeerを飲んで唐揚げchickでも食べて、福岡経済活性化sign01不況風をぶっ飛ばせtyphoonと行きたいものです。

微力ながら福岡ソフトバンクホークスをサポートしていきたいと存じます。

2009年4月14日 (火)

若年者雇用奨励金の解雇不支給はいかがなものか?

Img_0650s 若年者雇用奨励金は、第一次補正予算に組み込まれた助成金です。

年長フリーター(25歳~39歳)や内定取り消しを受けた新規学卒者の正規雇用を促進するために設立されました。

年長フリーターとは、過去1年間に雇用保険の被保険者になったことがないことが要件の一つとなっていますが、これは制度の趣旨からある意味、当然でしょう。

また、求人に関しては、年長フリーター等の特別枠を作って募集する必要があり、また、面接等の採用試験では、職務経験を採否の基準にできません

以前も書きましたが、この助成金もハローワークの「我田引水」になっていまして、ハローワーク経由の求人でないと対象となりません。まぁ、ここまでは仕方ないとしましょう。

この助成金にも、解雇(退職勧奨含む)による支給制限があり、助成金対象労働者の雇い入れ日前後6ヶ月に事業主解雇がありますと支給されません。

若年者雇用奨励金は、元々、対象労働者の能力や就業態度の問題があり、他の求人よりも解雇の可能性が高いと思います。

解雇制限の対象者は、助成金の対象者だけでなくすべての従業員ですから、重責解雇以外の解雇があれば、その前後6ヶ月は不支給となってしまいます。

退職勧奨でも不支給ですから、ある程度の規模の中小企業では、ほとんどコントロール不能で受給の可能性は運頼みsign02で、手続きの煩雑さからも事業主の採用意欲を刺激するには至らないでしょう。

助成金の額は、中小企業であれば、総額100万円となっていますが、採用半年後50万円、1年半後25万円、2年半後25万円の長期分割で、とてもじゃないが高齢フリーターの行動パターンとしては受給の可能性は極めて低いと言えるでしょう。

「三つ子の魂、四つまで」は、性善説の教育者の矜持としては良いのでしょうが、ハードボイルドの世界を生きる事業主には意味がありません。

本当に求職者支援、正規雇用増大を考えるなら、この中途半端な施策は意味がないと思いますが、いかがでしょうかsign02

2009年4月 3日 (金)

もう助成金の我田引水は止めよう。

Img_0422s 緊急雇用対策の一環として、「若年者等正規雇用化特別奨励金」が新設されました。

同奨励金は、年長フリーター等(25歳~39歳)内定取り消しとなった新規学校卒業者(40歳未満)などを対象とした求人枠を積極的に設けて正規雇用化を図る事業主等に対して支給されます。

若年層の失業率の高さや職業能力を高める就業の機会が少ないことを考えると、同奨励金の発想自体は良いと思います。

本当に助成する気があるのsign02と思う点があります。

助成金全般にそうなのですが、同奨励金にも「ハローワーク紹介要件」が付いています。つまりは、ハローワークを経由しないと奨励金は支給されません。

若年者への支援といいながら、ハローワークの業務に助成金を付けているようなものです。

これは、天下りと特殊法人の関係に似て、我田引水と言われても仕方ないでしょう。

そもそも三割職安といわれ、求人・求職のほとんどは、縁故紹介、求人広告等に依存する現状があります。

なぜハローワークは選ばれないのか?考えるべきだと思いますがいかがでしょうか。

ハローワークを通さないと若年者の雇用が奨励できない理由もないし、民間の職業紹介や求人広告での応募ではいけない合理的な理由は見あたりません。

ハローワークも我田引水の民業圧迫を止めて、就業支援の本旨に帰るべきでしょう。

2009年3月23日 (月)

助成金は貰わないと損?

Img_0316s もらわないと損をする?

 

 助成金は、貸し付けや債務保証と違い返済する必要はありませんから、確かにもらわないと損と言えるかもしれません。

 

 しかし、助成金の目的から考えますと逆の答えにもなります。助成金は、政府が、企業が一般にやりたがらない施策を採用するための誘因=撒き餌とも言えます。

 

餌に釣られますと大きな損害を被る恐れもあります。

こんな笑えない例も

 

 コンサルタントから継続雇用定着促進助成金の受給を勧められたA社、確かに50歳代後半の社員が多く、助成金の額も見込めるので申請することにしました。

 このコンサルタントは、助成金のため就業規則の条文を一つ変更しただけ(定年年齢60歳→65歳)で、他の対応は全くしませんでした。確かに助成金だけならこれで大丈夫なのですが・・・。

 A社は、事業承継を控えており、人心一新には定年制の位置づけは重要でした。新人の採用や若手社員の登用には、定年退職や継続雇用制度の活用は不可欠だったのです。

 

 定年年齢を上げただけで、退職金規程も賃金規程も必要な変更をしなかったばかりに、助成金額を何倍も上回る人件費の負担増加に苦ことになりました。

 結局、就業規則を再改定し、60歳以降の賃金再設定の仕組みを後付けすることになり、良好だった労使関係に陰を落とすことにもなったのです。

戦略的に考える

 助成金のために、会社の経営理念や人事政策に合致しない施策を採用することは愚かなことであり、僅かな助成金のために社員のモチベーションを損なう重大な結果を招きかねません。助金先にありき」はあまりに危険です。

 

まず、自社がとるべき人事・労務管理の方針に照らし、それに合致する政策=助成金があるのかを考えるべきです。助成金は、カンフル剤=一時凌ぎに過ぎません。わざわざ回り道までして取る必要はないのです。

 

当事務所は、助成金申請はもちろん、その結果として発生するメリット・デメリットを指摘し、対応策をご提案することができます。

景気の後退局面では、様々な助成金が設定されます。そう意味ではチャンスでもあります。まずは、ご相談ください。

再び助成金の季節到来

Img_0282s 不景気なりますと助成金は花盛りsign02ですが、この光景はいつか見たような気もします。

事務所を開業した1999年(平成11年)の日本は、不良債権問題を抱え金融不況の真っ只中でした。

時の小渕首相が雇用刺激策として打ち出したのが、いわゆる中小企業雇用創出人材確保助成金です。300万円の投資で新事業を立ち上げれば、最高で約2,000万円の賃金助成が受けられるというもので、正に助成金バブルともいうべきものでした。

小渕首相の金融政策については、野党案を丸呑みした金融機関救済などマクロ政策としては、そのスピードや規模から評価する向きも多く、ここ数年の首相と比べますとさすが本格政権だ言わざるを得ないでしょう。

ただ、この助成金に関しては、金を目当てのいかがわしい俄起業家コンサルタントと称する助成金屋が暗躍して、バラマキ政策の不合理さ、ここに極まれり感がありました。

我々、社会保険労務士の中にも、道を踏み外した者がいたことも、残念ながら認めざるを得ませんbearing

職業倫理という面からもそうですが、顧問先企業と長期にコミットし、存続・発展に貢献する者として、何が大切かsign02 再確認すべきときが来たようです。

2009年3月19日 (木)

「雇用調整助成金」さらに要件緩和へ

Img_0250s 雇用調整助成金の要件が緩和され、中小企業でも利用しやすくなったことは、先日のブログにも書きました。

厚生労働省は、与党の「新雇用対策プロジェクトチーム」の会合で、雇用調整助成金の支給要件を緩和し、休業者が残業を行った場合でも休業時間から残業時間相当分を減額しないようにする方針を明らかにし、通達が出される見込みとなりました。

不意の受注に対応するため、残業するとその分が休業から控除されてしまうので、苦労して助成金を申請しても、結局、不支給ということも多いのが現実でした。

この通達により、不意の受注に対応するため生産計画が立てづらい中小製造業にとっては大変な朗報になると思います。

また、いままで対象となりにくかった業種へも適用範囲が広がことになると思います。

昨期まで最高益、今期は大赤字の極端な業績の会社も多いことと思います。定昇どころではない状況の中で、この危機をしのぐため、雇用調整助成金の活用を検討されてはいかかでしょうか?

2009年3月16日 (月)

社労夢ハウスに加盟しました。

Img_0105_2 この度、弊社は、社労務ハウスに加盟しました。

単独の社労士事務所では、対処が難しい次のような点を改善し、顧客サービスを向上することが目的です。

①情報セキュリティの確立

②情報発信の強化

③ASPによるソフトウェア提供

④ネットワークを活用した顧客との情報共有化

⑤電子申請をはじめWEBを活用したコストダウン 等です。

加盟にあたり、ご挨拶として次の文章を寄稿しました。ご一読いただければ幸いです。

「昨年夏のリーマンショック以来、人事・労務管理について議論されることが多くなりました。残念なことですが、人事・労務管理が話題に上るのは「不況期」で、憲法第25条の生存権マズロー的底辺の問題で論じられることが多いと感じます。

また、テレビや新聞をはじめ、その話題の中心は、大企業の動向や施策の是非であり、中小企業の人事・労務管理に正面から向き合った報道や論評は中々ありません。

2008年版の中小企業白書によりますと、日本の中小企業は、企業数・事業所数で99.7%、従業者数で69.4を占めます。九州地区に絞りますと、企業数・事業所数で99.8%、従業者数で83.0を中小企業が占めています。映画の台詞ではありませんが、「事件は大企業で起こっているんじゃない。中小企業で起こっているだ!」のです。

日本経済という清流を維持するには、中小企業という森林中小企業家という木々が不可欠ですし、その健全性を維持するためには、人事・労務管理の確立が重要だと思っております。

中小企業には、次の特徴があります。

① 企業の成り立ちや収益性など様々で一括りにできない。

② 一般に財務基盤が脆弱で資金繰りが優先されやすい。

③ 人的資源に乏しく実践部隊がいないため、方向性・手法を示すだけでは何も変わらない。

そのため、旧来のコンサルティングサービスだけでは、解決できない課題が多く、中小企業の労務管理改善に資するには、企画立案から実行までを担う「戦略型アウトソーシング」でなければならないと考えております。

人事・労務管理のアウトソーシングを提供する企業は、そのほとんどが収益性の大きい大企業向けのもので、中小企業を対象としていません。

社会保険労務士は、顧問契約により、労働法や被用者保険各法の専門知識やサービスを提供し、起業から成長期、老年期まで長期のコミットメントが可能です。中小企業の個々の実情に即した戦略型アウトソーシング」を展開するのに最適な士業となり得ると自負しております。

弊社は、経営理念に「中小企業のための人事マネジメント№1企業」を掲げて、日々、中小企業の人事・労務管理確立に邁進して参ります。志を同じくする中小企業家やその社員の方々と出会い、ご一緒に仕事ができる幸運を待ち望んでおります。」

2009年3月11日 (水)

中小企業にはブランド作りの可能性が溢れている!

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年明けから何かと慌ただしい展開ですが、個々の事象に拘泥することなく、やや上目がちな目線未来傾斜は維持したいと思う毎日です。

私の社会保険労務士としての使命は、中小企業の人事・労務管理の確立」だと思っております。

経営者やマネージャー、又それを目指す方たちと価値観や問題意識を共有するため、毎月、経営レポートを配信しています。

ご興味のお有りの方は、下記のアドレスへ、「レポート希望」と書いてメールをください。PDFで返信します。

matsuda@e-roumu.com

活力ある組織運営を考えるシリーズ⑤

『個性の追求』が生むブランド戦略

【1】厳しい経営環境に立ち向かうために

【2】事業承継への不安と信念

【3】妻の“何気ない一言”が生んだヒット商品

【4】親子二代で“個性”を追求したS社

【5】企業ブランドの核心とは?

【今月のハイライト】

厳しい経済環境は、いまだに出口が見えない状況です。しかし、このような状況下においても、堂々と黒字経営を続けている会社は存在するものです。そこで今月のレポートは、“ブランド”をテーマの中心に据えて、ある地方の小さな会社がブランド構築に成功したその過程を探ってみました。

2009年3月 1日 (日)

未曾有の危機には未曾有の対策を

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「従業員の手取りを減らさずに賃金カットする方法」と題するセミナーを3月24日(火)15時よりアクロス福岡606会議室で開催します。

内容も内容ですから、社長・企業オーナー限定で行います。

本セミナーは、実践する社長のために即効性ある対策をご提案することを目的としていますので、勉強好きな方には不向です。

米国の金融危機に端を発する世界同時不況は、類をみないスピードで九州経済にも大打撃を与えており、「未曾有の危機」を迎えようとしています。未曾有の危機には、「常識を越える対策」が必要であり、社長の決断が求められています。

ブログをご覧で参加希望の方は、下記のメールまでご連絡ください。
先着5名様まで無料でご招待します。

matsuda@e-roumu.com

2009年2月24日 (火)

新規事業の三年後の生存率は?

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上のグラフは、2006年版中小企業白書から抜粋したもので、事業所の開業年毎に前年の事業所数を100として、次年度に存続している事業所の割合を示したものです。

折れ線は、全事業所(法人・個人含む)の平均の生存率を示しています。

これを基に計算しますと、三年後の生存率は52.7%、ほぼ半数の企業が消滅していることになります。

同じく、十年後の生存率は26.1%に過ぎず、4分の3が消滅する計算です。

これから創業される方にとっては、大変厳しい数字だと思います。

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同じく2006年版企業白書からの抜粋ですが、福岡県は、開業率5.1%、廃業率7.1%と他都道府県出に比べて、出入りの激しい状況となっています。

厳しい現状を指摘して、開業を思いとどまるよう申し上げているのではありません。高いモチベーションはそのままに、十分な準備をお奨めしているしているのです。

前述の生存率も、法人と個人事業では大きな開きがあります。

例えば、三年後法人62.7%個人事業37.6%)十年後同35.9%同11.3%)という具合です。(いずれにしても厳しい数字かもしれませんが)

これは、規模の違いだけでなく、準備や計画性の違いによるところが大だと思います。私自身が繰り返した失敗を振り返るにつけ、創業者の方には、三つのマインドのこともそうですが、備えあれば憂いなし先憂後楽の発想を是非お持ちいただきたいと願う次第です。

2009年2月23日 (月)

転換を求められる三つのマインド

Photo 市場縮小、デフレーションを前提に計画を立てなければなりません。

下りのエスカレーターに乗っているようなものですから、成長期のようなインフレ経済マインドでは駄目です。

過去の投資負担が経済成長(インフレ)で自動的に減殺されることはなく、過剰投資や初期計画の失敗は命取りになります。とりあえず実行して徐々に成功するというモデルは過去のものとなりました。

縮小市場では、ちょっとした差別化を図れば成功するという経営マインドも通用しません。同業他社に対して多少の差をつけても、思いもよらない異業種の参入全く異なる製品やサービスを提供する他社と顧客シェアを奪い合い、業界そのものが淘汰される可能性すらあります。現状のサービス・製品に拘らず、顧客に満足を提供し、喜ばれ選ばれる仕組み作りが求められます。

産業のサービス化により、個人の生産性は大きく異なるようになりました。また、価値観が多様化し、変化の激しい社会にあっては、会社のトップダウンやブランドだけでは維持できず、それを顧客に対して具現化する個人が重要となってきます。会社の価値観やブランドイメージを共有し、臨機応変に対応できる自律人材を活かす組織が求められています。

旧来の管理統制一辺倒の組織マインドは捨てるときが来ています。

2009年2月22日 (日)

目指せ!創業経営者

Photo 社会保険労務士をしておりますと、創業をお考えの方からご相談を受けることも少なくありません。

事業開始といいますと「ヒト・モノ・カネ」の経営資源のうち、先立つもの=カネ=資金繰りが一番、最初に来るようで、専門仕業でいいますと、税理士・会計士に相談されるケースが多いのが現状でしょう。

ところが、その相談を受けられた税理士の方から、私どもにご相談が回ってくるのです。やはり、産業のサービス化が進む中、ヒト=人材の重要性が高まっているからでしょう。人件費コストは、サービス業にとっては最大のコストでもありますから。

創業をお考えの方に、私どもが最初にご確認いただくようにしていることがありますので、少々まとめておきたいと思います。

上のグラフは、将来の人口推計ですが、日本の人口は既に減少に転じており、消費の主役である生産年齢人口(15歳~64歳)は長期減少トレンドに入っています。国内市場が縮小に向かう中、海外においても、金融破綻の影響による需要縮小、国際競争力の低下で思うような市場拡大ができないのが現状です。

国内外で“市場”が縮小して行く中で、生産者やサービス者の数も、当然減少して行かなければなりません。それが私たちの周りで淘汰が始まった主因なのですが、皆さんは、この大きな流れに逆らって創業されることをご確認いただきたいと思います。

今こそ、三つのマインドを転換する必要があります。

2009年2月15日 (日)

厚生労働省もYou-Tube

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厚生労働省もYou-Tubeで情報配信を始めました。

第一弾は、舛添大臣の挨拶といいますか、厚生労働行政への国民の協力を求める内容となっています。

小島よしおをブレイクさせたのもYou-Tubeだそうですが、マスメディアの活用には熱心な舛添大臣のこと、利用しない手はないと思ったのでしょうか。

養老の星☆幸ちゃんのステージを見る機会があったのですが、彼もYou-tubeが生み出したスター?だそうで、農協のおっちゃん(すみません)が全国で営業に回れるのですから、意外な効果があるのかもしれません。

いずれにしろ、思いっきり踏み込んだ発言をしないと、ただのパフォーマンスに終わりそうです。

相変わらず、社会保険事務所では、保険料の支払いに困った社長に対して職員による不正な示唆が行われており、オブラートに包んだような改革では間に合わないと思いますが、いかがでしょうかsign02

2009年2月13日 (金)

「中小企業緊急雇用安定助成金」が創設されました。

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「リーマン・ショック」以来、世界同時不況の影響もあり、日本の景気は急激に悪化してきました。派遣労働者の解雇や新卒者の内定取り消しをはじめとして、製造業を中心に雇用調整の荒波が押し寄せてきています。

 

そこで、雇用維持のため、労働者の一時帰休などに支給される、従来の雇用調整助成金制度を見直し、その受給要件の緩和を柱とした「中小企業緊急雇用安定助成金」が創設されました。同助成金は、平成20年12月1日からの当面の措置とされています 既に助成金の相談窓口は問い合わせが殺到し大混雑となっています。緊急対策として次年度以降実施予定であったものを前倒しで実施するとの話もあり、年度末は助成金には目が離せない状況となりそうです。

雇用調整助成金と「中小企業緊急雇用安定助成金」との差異を表にまとめましたが、大幅に受給要件が緩和されていますのでご確認ください。今後、前者は大企業、後者は中小企業のみを対象として、住み分けが図られるようです。

運用の見直しにより、利用しやすくなった「中小企業緊急雇用安定助成金」ですが、以下の点はご注意ください。

①残業があると、「休業中=生産調整中に残業があるのはおかしい」との考えから、受給額が減殺されます。残業が多い事業所では助成金0sign02ということもありえます。

②「名ばかり管理職」の問題をはじめ、管理職のグレーゾーンを抱えている事業所は、支給対象外となります。

③助成金の対象期間中の解雇について、合理性がないと判断された場合は、助成金の支給を一時延期されます。

④休業・教育訓練・出向の三形態が助成の対象となりますが、教育訓練・出向には制約が多く、まずは休業のみで申請し、その後に教育訓練・出向を考える方が得策でしょう。

いずれにしましても、しっかりとした休業計画を立てることが、助成金への近道となります。

まずはhttp://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a01-2.htmlを参照ください。

2009年2月11日 (水)

「ありがとう」は掛け替えのない仕事の報酬

Img_0232s 学生時代の郷愁か、無性に牛丼ビッグマックは食べたくなるときがありまして、ランチに選ぶことがあります。モスの方が美味しいのですが、このあたりは一種の刷り込みでしょうか。

何気なくトレイに敷いてある広告を読んでいますとこんなコピーが目に入りました。

「ありがとう、っていってもらった回数をこっそり数えている」

赤丸の部分ですが、他の居そうにないモデル的コメントの中で、親近感のある彼の表情を見て、長男のことを思い出しました。

長男は、今春、大学を卒業するのですが、在学中ずっとスポーツショップでバイトをしていました。小学校で剣道を選んだのは武者ガンダムになりたいからだったと思える程のオタク系で、接客業はいかがなものか?と思っていたのですが・・・。

卒業前にお礼方々、仕事ぶりを見に行きました。これが結構、自信たっぷりで妙な?(といっては彼に失礼ですが・・・)感じでした。

中・高でこれまたなぜか?テニスを選んだのですが(多分、テニスの王子様の影響か?)、試合よりはコート整備とガット張りの話しか聞かなかった次第で。ひとつは彼の高校時代は、私の低迷期にドンぴしゃはまっていて、ろくに家にいなかったこともあるのですが。

彼曰く「これでもね、一日に4通ThankYouレターが来たsign03ことがあるとよ。社長のところに直接行くからそれはもう大騒ぎ。」

オタクですから、ラケットやガットの蘊蓄は語れるとは思っていたのですが・・・。うれしい誤算でしたsmile

3年半の勤務で、時給が上がったことはないようですが、掛け替えのない報酬を手にしていたようです。

ThankYouレターを書いていただいたお客様にも感謝ですが、こういうフィードバックの仕組みをしっかり機能させておられた会社にも感謝sign03感謝sign03です。

「親はなくとも子は育つ」とはよく言ったものですが、「渡る世間は先達ばかり」とでもいいますか、やはり「石の上にも三年」、仕事は砥石ですね。

ThankYouレターを取り入れている企業は多いと思いますが、形骸化したり当初の意義が忘れられていることも、これまた多いように思います。

ありふれた地味なツールも継続活用で、社員にもっとも重要な報酬「成長」をもたらすことができると痛感した次第です。

2009年2月10日 (火)

昨年12月の失業率統計、やはり派遣が主要な問題ではない

200812_3 昨年暮れから新年に掛けては、派遣村の話がテレビや新聞を賑わせていましたが、 問題はもっと別のところにあるようです。

左表は、昨年12月の毎月勤労統計から抜粋した資料です。一昨年12月との対比で就業者数の増減を表しています。

就業者の減少(65万人)のうち、雇用者はわずか7万人に過ぎず、自営業者(家族従業員含む)は54万人に達します。

自営業者の評価は様々にあるかもしれませんが、少なくとも自己責任を体現した人たちであり、労働基準法などの保護法律のない世界で、日本の経済を底辺で支えてきたといえるでしょう。

開業1年で3割、三年で7割が廃業すると言われる厳しい経営環境を乗り越えた自営業が法人化し、さらに大きな雇用を生み出す道筋がどんどん細っているのです。

200812_4 左表も同じく昨年12月度の毎月勤労統計から抜粋したもので、年齢別の完全失業率を示しています。

15歳~24歳で6.4%25歳~34歳が5.2%若年層で高くなっています。

企業にとって15歳~24歳は新人層であり、新たな息吹を吹き込み、将来の成長を期待させる層のはずです。

25歳~35歳は中堅層であり、役職でいえば主任・係長あたりで、最もコストパフォーマンスが高く、企業収益に貢献する層です。

求職活動も活発な世代なので一概に言えない部分もありますが、企業が調整しやすいところで雇用の需給調整をしていると言わざるを得ない面があるでしょう。

二つの資料に共通なところは、上流の森の部分がやせ衰えていることでしょう。森林が痩せれば下流に実りがないのは当然のことで、現象面に一喜一憂することは無意味なことです。

起業家の端緒としての自営業者や一樹百穫のはずの若年層に対して、十分な社会的投資がされることが求められています。

真珠が欲しければ、阿古屋貝に核を入れないといけません。そのことを真剣に考える時期が来ているのではないでしょうか?

2009年2月 9日 (月)

《人の振り見て》経営の問題を考える!

Report200902_3 「不景気になると儲かっていいね」といわれる今日この頃です。

社会保険労務士が、リストラ助成金で喰っていると思われるのは、少々心外thinkではありますが、業界の現状を考えると仕方がないと思う面もあります。

私は、社会保険労務士の使命は「中小企業の人事・労務管理の確立」だと思っております。

その手始めとして、経営者マネジャー、又これからそうなっていかれる方に、身近な事例を通じて、マネジメントを一緒に考えていただきたいとの思いから、毎月レポートを発行しています。

今月号の内容を紹介させていただきます。ご興味のある方は、下記のアドレスに「レポート希望」と明記しメールをください。PDFでレポートを送付申し上げます。

matsuda@e-roumu.com

氏名その他の記載は不要です。お知らせいただいたメールアドレスも、レポート送付以外の目的で一切使用しませんので、お気軽に申し込みください。

【経営成功の秘策?】

多くの経営者が、《優秀な人材》がいて、《強い組織》があって、《黒字経営》を続けたいと考えています。しかし、その実現のために決まった方法や完璧な戦術などは存在しません。だからこそ、多くの経営者が様々な成功例に答えを求めます。しかし、一般的な成功例を見ても、「どうも机上の空論のように思えて・・・」とお感じではないでしょうか?

【分かりやすく簡潔な事例で体感】
私どもでは、経営現場で起こる様々な“問題”や“事件”を取り上げ、経営者の皆様が“他人事”ではなく“自分事”に置き換えられるよう、分かりやす
く簡潔な事例をレポートにまとめております。現状の再確認のきっかけや、組織活性化のヒントになれば幸いです。

【今月のレポートタイトル】
“謝罪”から組織成長のヒントを学ぶ
           会社の明暗を分ける“経営者の選択”
 

【レポート概要(全5ページ)】

【1】不祥事の先に見えるもの
【2】「習慣は第二の天性」との戒め……
【3】緊張感の欠如が招いた事態
【4】記憶に残るのは、“その後”どうしたか
【5】ピンチが浮き彫りにした“改善シグナル”